2017年から、電力に加えてガスの自由化も始まりました。これは、特定の事業者以外に、その地域で営業を始めた事業者から選べるということです。電気料金とガス料金について、世帯別、地域別のシミュレーションを見てみましょう。
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関東は東京電力、関西は関西電力のプランでガス代が節約できる
電力の自由化と比べて、ガスの自由化については、メディアで取り上げられることが少なかったので、知らない人も多いのではないでしょうか。
「実際、ガスの自由化で参入している事業者は少ないのが現状です」と丸山さん。
関東で各世帯とも1位となったのは、東京電力エナジーパートナーの「とくとくガスプラン」でした。東京電力エナジーパートナーは、東京電力ホールディングスが100%出資する会社で、小売電気事業やガス事業などを行っている会社です。「とくとくガスプランは、電気料金プランとセットで申し込むことで、ガス代が割安になります」と、丸山さん。
関西については、全世帯でトップとなったのが、関西電力の「なっとくプラン+電気セット割引+早期契約割引」です。電気セット割引とは、関西電力で電気の契約とガスの契約をセットにすることでガス代が割り引かれるサービスです。早期契約割引とは、2018年1月末までになっとくプランに申し込むと、ガス代が割り引かれるサービスです。
いまの契約を継続するのがベストなケースもある
都市ガスは、現状として参入する事業者が少なく、自由化したからといって無理に事業者を換えると高くなるケースもあるので、いまの契約を継続した方がいい場合もあります。
また、ガスも電気と同様、自由化されたことによって、ガスの品質が変わったり、ガスが止まったり、新たにガス管が増設されることはありません。メーターは電気のように替わることはなく従来のままです。どの事業者を選択しても、いまあるガス管によってガスが提供されるので、従来どおりにガスを利用できます。
ガス代の節約ランキング
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丸山晴美(まるやま・はるみ)さん
消費生活アドバイザー。身の回りのお金の話をテレビ、雑誌など各メディアにてわかりやすく解説。『オトナ女子のためのお金の基本200』(宝島社)など著書多数。