<この体験記を書いた人>
ペンネーム:おいすたー
性別:女
年齢:45
プロフィール:小学生の子供が2人いるフルタイムの会社員です。
今から2年前、SNSで懐かしい人から友人申請がきました。
彼女は小中学校の同級生。
中学時代は同じ吹奏楽部で私はサックス、彼女はホルンをやっていました。
全国大会に行くか行かないかくらいのレベルだったので、かなり練習がキツイ部でした。
土日も長期休みもなかったため辛かったですが、その分部員同士の絆は強かったと思います。
そんな中、部内で唯一同じ趣味を持っていたのが彼女でした。
私は漫画が大好きだったのですが、周りに読む人はいませんでした。
彼女だけが唯一部内で漫画好きだったのです。
それがわかってからは面白い漫画を見つけると貸しあいっこ。
「おすすめの全巻持ってきたよ!」といっては日曜の部活時に紙袋いっぱいの漫画を持ってきてくれ、帰り道はいろんな漫画の感想を語り合っていました。
彼女とは高校が別になってしまったので疎遠になっていました。
ですが、思いもよらない再会! SNSってすごいです。
彼女は結婚してお子さんが2人。
上の子はまだ幼稚園のようで、毎日育児に奮闘していました。
何回かメールをし部活の同期で飲み会も開催!
約30年ぶりにもかかわらず、変わってないな〜と微笑んでしまうような楽しい会でした。
そしてその飲み会から半年程だったある日のことです。
私がSNSを開くと彼女が夜中に投稿した書き込みが目に入りました。
「すべての謎がとけた。泣きじゃくる幼い私が今初めて笑顔になった」。
ちょっと不安になりました。一体どうしたんだろう?
今精神的に辛く、不安定な状態なのかなと。
しかしその翌日から怒涛のようにこのような投稿が続いたのです。
そしてその投稿に絶賛コメントがたくさん付きます。「素敵です」「天使様ですね」「なんて素晴らしい人」等。
どうやら彼女はスピリチュアルな世界に傾倒したようでした。
心酔する人がいるようで、その人とお話をするために7万円のチケットを買って度々面会しているよう。
コメントを書いている人は、そこに通うお仲間でした。
前会ったときにはそんな話もしていなかったので、驚きました。
もちろん本人がよければいいと思います。少しでも幸せになれるなら全く問題ないと。
ただ、子供が病気になっても病院に行かなかったり、チケット代以外にも様々なグッズを購入したりという投稿が続きました。
このころから嫌な予感はしていたのですが、それは的中しました。
ついにダイレクトメールで勧誘がきたのです!
いつか来ると思っていたので、きっぱり断ろうと「ごめんね。私は興味ないんだ」と一言だけ返しました。
しつこく勧誘されるかなと身構えたのですが、彼女はあっさり「うん! わかった!」。
それ以降メールはきませんでした。
気遣いにあふれていた彼女。
昔から相手が嫌がることは決してしませんでした。
むしろ顔色を伺い過ぎて、気疲れしているタイプだったと思います。
あっさり引き下がった彼女に、昔の彼女と同じ優しさを感じました。
彼女とは今でもSNSでは友人になっています。
でも会うことはありません。なんだかさみしいです。
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