20代で結婚、2男1女を授かり、主婦として暮らしてきた中道あんさん。でも50代になると、夫との別居、女性としての身体の変化、母の介護...と、立て続けに「人生の転機」が訪れます。そんな激動の中で見つけた「50代からの人生を前向きに過ごすためのヒント」。
10年ちょっと前は、4、5時間の睡眠時間で活動していたという中道あんさん。けれど日々の暮らしの中で、睡眠に対する考え方に変化があったようで...。
【前回】免疫力アップに! ちょっとした習慣から始める「温め貯蓄」のすすめ
ハッと目が覚めると朝の8時。
「ヤバイ!めっちゃ寝てしもうた」とガバッーと布団をめくりあげると、傍らで眠る愛犬はまだスヤスヤと寝ているではないか...。
愛犬ガクは今年8歳で、私は62歳、お互いシニアに突入しています。
私が焦る理由は、犬に排尿をさせなといけないからです。
ガクは日に3回、排泄する習慣。
少し前までは、外が明るくなったら起き出して、私の顔を舐め回して無理やり起こされていたのですが、今ではほんとうに誰よりも寝坊さんになってしまいました。
これが老いるということなんでしょう。ならば私もでしょうか...。
ほんの10年と少し前までは睡眠時間は4、5時間が当たり前で、12時過ぎに寝ても5時起きでバタバタしていたのに、8時に目覚めるということは睡眠時間8時間以上ですからね。
世間の人は通勤電車に乗っているか、すでに職場についている頃なのに、こんな時間まで寝ているなんてと自分を責めちゃうこともあります。
それは、「朝は早く起きるもの」という思い込みと、「怠けてはいけない」という呪縛みたいなもの。
「いやいや、もっと自分に優しくしたっていい」とすぐに打ち消すようにしていますが、でも「どうしてこんなによく眠れるんだろう?」と不思議でなりません。
一般的によく聞く加齢による睡眠の変化は
・なかなか寝付けない
・深く眠る時間が短くなる
・就寝時間と起床時間が早くなる
・何度も起きてしまい長く眠れない
・昼寝をしてしまい夜眠れない
ではないでしょうか。
それによって
・起床したとき疲労感がある
・日中、眠くて仕方ない
といった症状が引き起こされて、つい1時間以上昼寝をしてしまって、寝る時間になっても目が冴えてしまい寝付けないという悪循環。
他には、夜中にトイレに起きてしまい睡眠のリズムが乱れる、ということもありますよね。
この悩みは、私の周りにも多いです。
私が、朝方目が覚めてしまう日は、決まって前日のお風呂上りにビールを1缶飲んだ時。
カフェインやアルコールは利尿作用があるので寝る数時間前から控えるようにはしていますが、時々誘惑に負けちゃうことがあります。
トイレの悩みは、ほかに加齢により骨盤底筋が弱っていることも一因と言えそうです。
骨盤底筋が弱ると尿漏れや頻尿、残尿感などの症状が現れます。
「トイレを我慢できなくなった」なんて50代以降の女性なら誰しも実感していることではないでしょうか。
他にはくしゃみひとつで大変な事態を招いてしまったり。
私にはまだその経験はないというと、「3人の子を産んでいたら、それはないでしょう」と疑われるのですが、これはピラティスのおかげです。
始めたばかりの頃は、下腹部に力が入ると、尿漏れしそうな違和感を感じてヒヤヒヤしたのですが、そのうち全くなんともなくなりました。
くしゃみも不安なく思い切りできます。
ピラティスのトレーニングは、下腹部に力を入れるときに尿道や膣まできゅっと締っていきます。
スクワットでお尻を突き出してゆっくりと腰を下ろすときも、一緒にお腹を凹ませていくので、脚だけでなく腹筋、骨盤底筋にも影響を及ぼすのです。
始めた理由はダイエットのためだったのですが、健脚になりどこにでも旅行に行けますし、体力がついたおかげで仕事にも意欲的です。
ピラティスもそうですが、犬と一緒に朝夕の散歩に出かけ、朝日を浴びてしっかり覚醒し、夕日を見て一日の終わりを体感する...そんな程よい運動と規則正しい生活によって、深い眠りを得られているのだと思います。
ごくたまに、寝つきが悪い場合がありますが、そういう時は無理に眠ろうとせずに、エッセイなどの軽い本を読むようにしています。
老眼が厳しい人には、布団の上で両手を広げ大の字になって目を閉じて、ゆっくり腹式呼吸するのもおススメの入眠方法です。
私はこれを旅先で枕が変わったときによくやっています。
寝る時間が長いとそれだけ活動時間が短くなるのだから、時間を有効に使えないと思っていました。
けれど、SNSになんとなく使ってしまう無駄な1時間を、身体が必要としている分として1時間寝ることに替えていると思えば、「良いことだ!」と感じられるようになりました。
早起きは三文の徳とはいいますが、使い方次第ですね。
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