<この体験記を書いた人>
ペンネーム:つよぽん
性別:女
年齢:38
プロフィール:2児のアラフォーママです。64歳母と2人だけで、初めて旅行へ行きました。女同士だけの旅行もいいものです。
スーパーのキャンペーンで応募した、お寺めぐりの日帰りツアーが見事当選! 私は日ごろから忙しく農家を営む64歳の母を誘い、初めて母娘旅に出かけることにしました。家族で出かけることはあっても、母と2人きりで旅行したことは今までに一度もありません。ちょっと恥ずかしい気持ちもありましたが、とても旅行を楽しみにしてくれている母を見て、私もすごく楽しみでした。
季節は秋。行楽の季節です。バスに乗り込み、片道およそ4時間かけて目的地へ向かいました。母と世間話をしたり、バスの窓から見える紅葉を鑑賞したりと道中も充実した時間でした。
今回のツアーは有名なお寺を7つめぐるツアーです。バスから降りて歩くことも多く、少々体力が必要になります。まわりのツアー客は高齢者も多く、歩くのも大変そうでした。母の場合はまだ若いということもあり、足取りは軽かったです。何段もある階段も軽々上っていきます。むしろ私よりも体力がある!と感心するほどでした。
状況が変わったのは、7つ目の長寿寺へ参拝に行ったときです。母は大分疲れた様子でした。「今日はたくさん歩いたから仕方がないよね」と母に声をかけると、うなずくのもやっとの状態です。
久しぶりの旅行にはじけすぎちゃったかな?と軽く思っていたのですが、母の顔色を見ると真っ青になっていることに気づきました。ちょうど本堂内で、和尚さんのお話を聞いているときでした。まわりはツアー客でいっぱいです。とても窮屈な空間だったので、私は母を連れて外に出ることにしました。
しかし! 時すでに遅し。本堂内で嘔吐し、その場に倒れこんでしまったのです。場所が場所だっただけに、どうすればよいか慌てふためいてしまいました。母は旅疲れが原因で体調を崩してしまったようです。もちろん母のことが心配ですが、神聖な赤色のカーペットを汚してしまったことも気になりました。
和尚さんやお寺の人は優しく気遣ってくれ、手際よく汚物を除去してくれました。とても迷惑をかけてしまい、本当に申し訳なかったです。母は帰りのバスでゆっくり休むと、次第に調子がよくなったのでホッとひと安心です。
母もお寺に申し訳ないことをした......と何度も繰り返し話していました。少しでも体調がおかしいと思ったら、休むべきだったと後悔しています。どんなときでも無理は禁物です。
記念すべき第一回目の母娘旅。まさかのできごとに驚いてしまいましたが、これもひとつの思い出になりました。ただ心残りなのは長寿をきちんと祈ることができなかったことです。いつか母と一緒にリベンジしに行きたいです。
関連記事:お金がかかるから...と諦めていた旅行に毎年行けるようになった理由/中道あん
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。