<この体験記を書いた人>
ペンネーム:マナ
性別:女性
年齢:42
プロフィール:10歳息子・44歳夫・42歳フルタイムワーママです。
2021年10月、中古の戸建てを購入後、間もなくして、私はコロナに感染してしまいました。
私たち家族はこの地域に移り住んでまだ10年ほどです。
そのため、幼馴染みや親友と呼べる友だちは近くにいません。
ある日、昼過ぎから熱が出そうな雰囲気があり、早々に息子と夫と離れて自主隔離を始めました。
普段は具合が悪くなっても一晩眠れば、すっかり元気になるタイプです。
今回もそれを期待していたのですが、朝起きても熱は下がりません。
PCR検査を受けて陽性と判明し、家族全員が外出禁止になってしまいました。
食料の備蓄はなく、レトルト食品すらもありません。
地域でコロナ患者が多かったせいか、配食もしばらく届きません。
家族3人でどうやって隔離期間の10日間も生活していけばよいのやら...高熱が出て、もうろうとしている中、自分で病院を探し、電話し、職場に報告し、1人で病院へ行き...。
本当に辛かったです。
そんな中、息子の幼稚園で一緒に役員をやって仲良くなったママ友が「代わりに買い物に行くよ」と言ってくれました。
どこまで頼んでいいのか迷ったのですが、タイミング悪く生理になってしまい、ナプキンが必要になってしまった私。
思い切って、息子や夫が食べたいもの、保存食などと一緒にナプキンもお願いしました。
「近くにいるだけで感染する」
「罹患者が触ったものに触れたら感染する」
当時は、このように不安をあおるニュースや噂も多く、彼女はきっと私の近くに寄るのも嫌だったろうと思います。
もしかしたら社交辞令で、本当に行くつもりはなかったのかもしれません。
しかし、ママ友は頼んだ買い物をしてきてくれて、さらに私が高熱で食べられないだろうからと、頼んではいないのに喉ごしのよいゼリーまで買ってきてくれました。
大げさではなく、本当に命拾いしました。
それ以来、私たちはセカンド冷凍庫を購入したり、レトルトを常備したりと対策しています。
息子がコロナに感染してしまったときも、ママ友が息子が好きな歴史の本を買ってきてくれました。
外出できなくなったとき、ご近所の目が気になり、窓だけでなくカーテンを開けることさえはばかられ、うす暗い中過ごしていた私。
ママ友が買い出しに行って玄関先に荷物を届けてくれたとき、家の2階の窓から彼女の笑顔が見えました。
「頑張って」と元気づけてくれて、本当に心が救われました。
私は今、優しい人たちが周りにいて幸せです。
本当に世の中まだまだ捨てたものじゃありません。
その優しさを、今度は私が誰かに返してあげられるように心がけていきたいです。
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