<この体験記を書いた人>
ペンネーム:大家ぽん子
性別:女性
年齢:65
プロフィール:主婦です。1歳年上の夫と猫と暮らしています。好きな洋食はポークソテー。
近所にお気に入りの洋食レストランがあります。
小洒落た雰囲気でありながら、奥のほうに子ども連れ優先の座敷席があるので、いつも子ども連れでにぎわっているお店です。
ある休日のお昼に、夫(66歳)とそこに行きました。
夫婦でおいしいポークソテーとお店特製のプリンアラモードを堪能し、お腹もいっぱい。
さて、お会計をすませようとレジ前に行くと短い行列ができています。
私たちの前には、若いご夫婦と男の子が2人いました。
男の子2人はおしゃべりしたい盛りのようで、2人でコソコソ話したり、お母さんやお父さんに一生懸命話しかけたりしています。
だんだんおしゃべりが大きな声になってくると「優しい声でお話ししてね」とお父さんが注意し、声が小さくなるのもまたかわいらしい。
お会計が終わり「ご馳走様でした」と、そのご両親が店員さんにあいさつしました。
すると、幼い方の5歳くらいのお子さんが元気いっぱいの声で「すごくおいしくてね! 踊っちゃうくらいおいしかったよ!」とレジ前で身振り手振りを加えながらニコニコ顔で言いました。
レジの店員さんも「うれしいよ、いっぱい食べてくれてありがとうね」とニコニコ笑顔。
親御さんたちは「すみません、大きな声を出して...」と困ったようにペコリと頭を下げながらもニコニコ。
後ろで聞いている私たちもニコニコ優しい気持ちになりました。
嬉しい気持ちを言葉に出すのはいいものですね。
私たちもお会計の後に「おいしかったです、ご馳走様!」といつもより大きな声で言いました。
その後も「かわいい子どもたちだったね」と夫と言い合い、この日の食事はことのほかおいしい思い出になりました。
食事に限らず「ありがとう」や「良かったよ」の気持ちはなかなか伝えるのが難しいものですよね。
大人になると照れくさかったりタイミングを逃した気持ちになってしまったりで、なかなかストレートに気持ちを伝えることができなくなってしまいます。
子どもは1日に400回も笑顔になるそうですが、大人になると15回くらいに減る、という話を聞いたことがあります。
きっと経験が多くなるにつれていろいろと考え過ぎてしまうのでしょうね。
嬉しい気持ちや感謝の気持ちはあまり深く考えず、うれしいと思ったときに伝えるのが一番良いのかもしれません。
小さな男の子に教えられた気持ちになりました。
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