これは今から約10年程前、脱サラして居酒屋を始めた大将とその妻である女将に起こった出来事です。
現在の私は離婚して一人暮らし。近くに住む孫たちと楽しい日々を過ごしております。
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私は旦那と離婚するときに名字を元に戻しませんでした。
あれは私が小学4年か5年の頃。
母親に連れられて何回か家庭裁判所に行ったことがありました。
両親の協議離婚が認められた途端、母親は意気揚々と自分の旧姓を名乗りました。
協議離婚のことも母親が即座に旧姓に戻したことも、大人になってから「あの時はあぁそういうことだったんだなぁ...」と気付いただけで、当時の私がそれらが何を意味するかをハッキリと理解していたわけではありません。
田舎町でしたから、名字が変わったことで色々と陰で噂されていたようです。
学校でもそれは同じで、 ある日のHRの時に「今日から◯◯は◎◎と言う名前に変わったからな」と先生がクラス全員の前で発表しました。
その時はきょとんとしていた同級生が次の日から態度が変わったのを覚えています。
恐らくは名字が変わったことで私に起こったことを親から聞かされたのでしょう。
田舎だし、当時はあまり離婚する人がいませんでしたから、そういう状況になるのは珍しかったのかも知れません。
小中高と私以外で名字が変わった人がいたのかどうか記憶にありません。
もしかしたら表立って言っていなかっただけかもしれませんが。
現に私の姉や兄は父親の名字をそのまま名乗っていました。
幼かった私だけが意味もわからず馬鹿正直に名字の変更を公に知らせていたみたいです。
母親は地元では名家出身でしたから、旧姓に戻すのはとても嬉しく誇らしかったようですが、学校で名字が変わって子どもにどのような変化が起こるかなんて考えもしなかったのでしょうね。
その後、母親が、実の父親がいる頃から不倫していた相手と再婚した時、何故か私の名字だけが母親の旧姓のままでした。
既に社会人になっていた姉や兄はあまり影響ありませんでしたが、私は高校の先生に、「父親と名字が違うのは就職に不利だから継父と同じ名字にしたら」と勧められて継父の名字に変わりました。
なので、大雑把に言うと、
小学生の時は実の父親の名字。
中学生の時は母親の名字。
高校生の時は継父の名字。
そして、結婚して旦那の名字になったわけです。
そんな経緯があったので旦那と別れても元の名字に戻ろうとは微塵も思いませんでした。
離婚届を出す時に、申し訳ないけどこのままあなたの名字を名乗らせて貰うわと告げました。
旦那はそのへんの事情は知っていたので特に名字をそのまま名乗ることに異議申し立てはしませんでした。
いやそもそも私、どの旧姓を名乗れば良いんだ?って話になっちゃう訳で(笑) 。
どっちにしろ我が子である長男と名字が違うのも嫌ですしね。
結婚して旦那の名字になった時は「あぁ私の名字が変わるのもこれで最後だな」と思っていました。
まさか、数十年後に別れることになるなんて夢にも思いませんでした。
後にも先にも私の旦那はあの人だけ...なんて思ってた時もあったなぁ。
この先の私に一生を添い遂げたいなんて人が現れて、結婚して名字が変わる日が来ることなんてあるかしら?
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