<この体験記を書いた人>
ペンネーム:となりのとろろ丼
性別:女性
年齢:41
プロフィール:結婚7年目。男児1人を子育て中、北国在住のママです。
我が家は私(41歳)、夫(38歳)、子ども(5歳)の3人家族です。
車で20分ほどの場所に義父母(ともに70代前半)が住んでいます。
義父母は温厚で優しく、私たち家族との関係も良好なのですが、結婚当初から毎年2~3回、突然海鮮を届けてくれることがあり、それに悩まされてきました。
夏には「漁港に行ってきた」と言って、大きなウニやホタテを30個ずつ。
子どもの日には、大人の胴体ほどもある巨大な鯛やカレイを丸ごとくれて、「丸魚(生きていたときのままの姿)を持っている孫の写真を送ってね」と。
孫に見せたくて生きたワタリガニを5杯くれたり、地方からお取り寄せした踊り食いするための生きたエビをくれたり、大きな筋子一腹を丸ごとくれたり...。
義母は「栄養つけさせてあげてね」と好意を込めて渡してくれます。
高級品ばかりなので、当然感謝の言葉を述べるのですが、義父母が帰った後が大変です。
まず、その日予定していた献立は、鮮度が命の海鮮を優先しなくてはいけないため、変更を余儀なくされます。
また、海鮮の処理などほとんどしたことがなかった私は、まず処理方法を調べるところから始め、慣れない作業に毎度2〜3時間ほど四苦八苦していました。
大量のウニはトゲが痛くて処理にも手間がかかる上、後に残る大量のカラも悩みの種でした。
巨大な鯛は子どもに持たせて写真を撮るのも一苦労。
さばく時は骨が太くて硬すぎて切れず、買ったばかりの出刃包丁の刃をボロボロにして夫に怒られました。
生きたカニやエビの命を奪うときには、慣れなくて泣きそうになったこともあります。
大きな筋子の処理に追われながら小さな子どもに泣きすがられ、「なんで私がこんなことを!」と爆発して子どもを怒鳴りつけてしまい、自己嫌悪に陥ることもありました。
そんなことを繰り返し、数年を経た今では海鮮の処理にも慣れ、以前ほど苦ではなくなり、また、夫の力を借りることも覚えました。
大量のウニやホタテをもらったら、「今日は海鮮焼肉にしよう」と提案すれば、処理や調理に後処理も夫が一緒にやってくれることに気づいて、とても気が楽になりました。
魚を捌くのは夫のほうが得意なので、大物をもらったときは「私は捌くのが苦手だし、この上等なお魚は美味しく食べたいからお願いします」と頼むようにしています。
そして、鮮度が命とはいえ、お刺身でなければ翌日に持ち越してもまあいいかと気楽に考えるようにもなりました。
慣れたことと負担が減ったことで、今では素直に「ありがとうございます」と、義父母に感謝を伝えられるようになりました。
でも、いつか自分が義母になったときは、息子の妻には海鮮は贈らないこと、贈るなら傷みにくく処理が要らないものにすることを心に決めています。
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