アラフィフ主婦ブロガーのマコさんによる連載! 結婚20年、中高生の子ども2人を持つ48歳のマコさんには、とても個性的な60歳の旦那さんが...。複数の収益不動産(アパートなど家賃が入る物件)を持ち、なんと50代でアーリーリタイヤをされた頼もしい旦那さんなのですが、超絶な「節約家」だそう。そんな「ドケチ夫」と暮らす日々をお届けします。
前回の記事:赤いソファが部屋を占領中...家を乗っ取っているのはソファか? ドケチ夫か?/ドケチ夫との日々
自宅が寒すぎてかじかむ日々...
その日私は、キッチンで料理を作っている最中でした。
鶏肉が包装されたトレーのラップを開けようとしますが、なかなか開けられません...。
なんとかラップを破り開けて下味をつけ、唐揚げを作っている段階でさらなる問題が起こります。
あ!うっかり菜箸ではさんだ鶏の唐揚げを下に落としてしまいました。
まったくもう!と、イライラしながら唐揚げを拾い上げます。
気を取り直して今度は瓶の蓋を開けようとしました。
......開きません。こんなのすぐに開くはずじゃ...?と思うのですが、キャップオープナーを使っても全く開かないのです。
そしてさらに、納豆に添付されたタレの小袋「どこからでも切れます」が指で全然切れない...!!
ひょ、ひょっとして手の力が落ちてる?そういえば、なんだか最近手の動きが緩慢になっている気もしてきました。
どうしてだろう...どこか体調でも悪いんだろうか。確かに更年期真っただ中ではあるが...。床に敷いたホットカーペットの上にへたり込む私。
しかし、ようやくその理由のひとつがわかりました。
寒いのです。
とにかく家の中が寒いのです。
秋まで暖かかった気がしていましたが、年末年始を越したあたりから急に寒くなったのを思い出しました。
そして...キッチンの床に敷いた、フロアマット代わりのホットカーペットから一歩でも出ようものなら、足の先から床の冷たさが伝わって歩けないのです。
そうそう、そうでした。
ドケチ夫のいるリビングキッチン、暖房を一度もつけることなく、リビングの床に仕込まれた床暖房も一度もつけることなく、外気から少しだけ暖かいくらいで実は極寒の室温の中で私は暮らしていたのでした。
それもこれも、光熱費の節約のために暖房をつけてはいけないという謎ルールに、知らぬうちに私も従っているからです。
いつもはほとんど雪が降らない私の住む地域にもドカ雪が降ったほど、寒さ極まった日もあったというのに、夫はいつもどおりの表情でソファに座り、テレビを見、スマホをいじっています。
「お願い、寒いからもうちょっと部屋の中を暖かくしてくれない?」
「暖房器具をつければいいじゃないか」
という夫。
しかしリモコンはすべて夫の手元にあります。
温かな部屋の中でぬくぬく、ほっこりと幸せを味わう... ないないないない!!
我が家の現実は「寒い中我慢して過ごす」1日が冬の間中ずっと続くのでした。
ああ、どおりで...。なぜか子ども部屋にいる子どもたちも、布団から出ないと思った。
ここにも夫の見えない圧力があるようで、子どもたちも「暖房はつけてはいけないもの」と思っているふしがあるようです。
違うから!! そんなのおかしいから!!
ドケチスタンダードが家の中に蔓延していることに、ものすごく責任を感じました。
子ども部屋にも慌ててホットカーペットを導入しましたが、なぜか布団にくるまる方を選ぶわが息子たち...。
このあたりは、第2、第3のドケチ夫を生み出してはいけないので、母親の責任においてなんとかしないといけませんわ。
髪を刈り上げたドケチ夫もついに寒くなって...
髪の毛を刈り上げた夫はありったけの防寒具を着込んでソファにうずもれていますが、雪が降った日あたりから「頭が寒い」と言い出しました。
...でしょうね。髪の毛ないしね。
すると、どこからか安いニットキャップを見つけてきたようで、「これは200円で買った」と満足げに私にマウントを取りながら、リビングでそれをかぶっています。
ですがそのニットキャップが茶色で... さらにピタッと頭にフィットするニットキャップではなく、ゆるめに段になる感じの形状なので...寒々としたキッチンから眺める彼の姿は、頭の上になにか...あの...う〇こを乗せているようにも見えます...。
恨みがましく思っているから、濁った私の目にはそんな風に見えてしまうのでしょうか...(苦笑)
ソファに埋もれてじっとしている彼にとっては、寒さへの忍耐すら、お金が溜まっている音が脳内で聞こえる瞬間なのかもしれないです。皮下脂肪による保温効果でしょうか...?
いやいや、私も皮下脂肪は負けないほどあるけどな...?
家の寒さを我慢して時をすごすのではなく、私は家から出て行ってほしい...そしたら少しは私の心も温まるのに...!
そんな私でも、体が沸騰するほど怒った事件も勃発しました。
寒い部屋の中で暖をとるために私ができることといったらお風呂に入ることくらい...。
更年期の冷え性もあって、体を芯から温めるためだけにお風呂に浸かります。
指先が冷たくなりすぎてつらいので、残り湯を沸かし直して日中にお風呂に入っていました。
私の前後に誰も風呂に入らない時間帯に、あえて風呂に入ることについては、もちろん夫からはさんざん文句を言われています。
しかし、彼の小言はそっちのけでその日もお風呂に入っていたのですが、洗った髪の毛を流そうとシャワーを出しても出しても、ちっとも水温が温かくなりません。
しばらく待っていましたが、シャワーから出るのは水ばかり。
とりあえず風呂に入って暖を取りつつ、シャワーの温度が温まるまでバスタブにシャワーを入れて待つことにしました。
しかし浴槽のお湯もシャワーの水でどんどん冷えていきます。
おかしいな、シャワーが壊れたのかな?と思ってドキドキしていたら、なんと!!
私がお風呂に入っていると知っているはずなのに、ドケチ夫の手によりリビングの給湯器リモコンが操作され、ガスが消されていました。
私はさんざん冷え切ってしまって、スイッチを入れてまた「追い炊き」するしかなくなりましたよ。お湯が冷めた分、水もガス代も無駄に!!
私に対する嫌がらせ?それもあるかもしれませんが、たぶん彼にとっては、視界に入った給湯器リモコンの電源が入っていたから、もったいないと思ってオフにした。
ただそれだけなんです。
お風呂から上がって厳重に抗議したけど、メンタル最強のドケチ夫にとっては馬の耳に念仏です。
「暖房をつけないなら、せめて残り湯で指先足先を温めさせてくれ」です全く!!
夏は暑く、冬は寒い我が家。
エアコンはほとんど利用されない我が家。エアコンを付けた意味はあったのでしょうか...?
更年期の私にとって、冬の寒さは本当につらく、今年の寒さも身に沁みます。
外出する用事はすべて私の担当、「寒いから」と手紙すらポストに入れることも私に依頼してきます。
私だって外から家に帰ってきたらぬくぬく温まりたいのですが、我が家のぬくもりを感じることなんて皆無です。
「寒くても我慢しろ」と夫はいちいち私に言ってきますが、冷え性のつらさがわからないからそんなこと言えるんだ。
そう思う私は、イライラしたら冷えっ冷えの雪女のような指先をすうっと夫の首元や背中に滑り込ませて、私の冷えを体感させると同時に、彼の肌から暖を取る、といういやがらせをしています。
だんだん街のお店には春めいた色とりどりの服が並べられるようになりました。
もう春に向かっているのか...。
寒さもあともうひとふんばりか...。
しかし夫に対する凍てついた心は、まったく溶ける気配がないのです。
夫婦生活に春はたぶん来ないし、なんなら一生冬の状態かもしれないと思う今日このごろです。(。-_-。)
【最初から読む】私、セレブ妻になるはずじゃ...60代ドケチ夫が我が家のトイレで行う「驚きの行動」/ドケチ夫との日々(1)
【まとめ読み】ドケチ夫の「驚きの生態」とは...⁉ マコさんの記事リスト
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