アラフィフ主婦ブロガーのマコさんによる連載! 結婚20年、中高生の子供2人を持つ48歳のマコさんには、とても個性的な60歳の旦那さんが...。複数の収益不動産(アパートなど家賃が入る物件)を持ち、なんと50代でアーリーリタイヤをされた頼もしい旦那さんなのですが、超絶な「節約家」だそう。そんな「ドケチ夫」と暮らす日々をお届けします。
前回の記事:50代ドケチ夫がビキニパンツを拾ってきた! そのパンツを履いた姿は...?/ドケチ夫との日々
遅刻しそうな時間に慌ただしく起きてくる子供たち。
手抜きでごめんね状態のお弁当と、適当な朝食をこしらえる私。
今日もまた、いつもの1日が始まります。
そんなせわしく動く私たちの毎朝の風景の中に、微動だにしない、超超超超目障りな大きな物体がひとつ...。
これもまた我が家の日常です。
...深夜から早朝までずっとテレビを見、YouTubeを見、ソファに巨体を預けたまま寝ているのか起きているのかわからない、カバの親玉のようなドケチ夫ですわ。
ベッドまで行く体力も尽きたか、めんどくさかったか、ソファに体を沈めております。
彼を起こすと、口から流れ出る「いちゃもん」がめんどくさいので、誰もが音をたてないように、静かに静かに、朝の準備が進みます...。
もともとの出不精とともに、コロナ怖さでぱったりと外出をしなくなり、1日中家にこもるようになった夫。
昔はそんなでもなかったのに、早期退職して以来、びっくりするほど男尊女卑のモラハラ、パワハラ、ポッコリ肥満腹、どんだけ"ハラ"が付けばいいんだという彼。
テレビを見ながら、家族を眺めながら、常にお小言だらけで誰も近寄りたくない圧倒的存在感。
見事に、ここ数年の間に、誰もが対応に苦慮するレベルのどうにもならないシニアへと変貌を遂げました。
今でも彼は、常に私を話し相手というか、いたぶり相手としてそばに置きたいと思っているようです。
「飯をすぐに用意しろ」
「スーパーでバナナを買ってこい」
「家の中を片付けろ」
「うまいもん食わせろ」...などなど。
早期退職で家にしか居場所がない彼にとって、同じく家にいた私を支配することが、自分のアイデンティティの保ち方だったのでしょうか?
それとも私に対する歪んだ愛情?
夫が文句を言えば、ついイラっときて反発で返す、こんな負けん気の強い私との会話の応酬がそんなに楽しいのでしょうか?
こればかりはわかりません。
わかりませんけど、残念ながら、私はもう、彼と一緒に平日をこの家でゆっくり過ごすことはございません。
身も心も彼から少し離れる決断をし、行動に移しました。
「離婚」に向けて働き始めました!
...そうなんです。
わたくし、働き始めました。この2月から。
目指すところは「夫の介護をしない老後」。
「夫からの卒業」です。
きっかけはやはり、夫のドケチでした。
私は長らく専業主婦。生活費支給型でボーナスはなし。
彼から毎月定額をもらって生活していましたが、ここにきてだんだん生活がきつくなってきました。
一番の理由は、「子供が大きくなってきたこと」。これに尽きます。
我が家の生活費は、子供が生まれたときから決まった額でした。
子供はすくすく成長し、幼稚園から小学生、中学生、そして高校生へ。
ですが生活費に関しては、ずっと赤ちゃん時代から変わらない支給額で、ベースアップはありませんでした。
(もちろん、生活費があることは感謝はしておりますよ...これなしには生きてはいけません...)
大きくかかる学費に関しては夫が出してくれるものの、中学、高校へと進む中、交際費も必要になったり、普段着もスニーカーもサイズが上がれば金額も上がります。
パートでちょっとだけ働いていた時期もあったのですが、コロナ禍で雇い止めにあってしまった私。
おこもり生活で去年から家族と家にいる時間が増え、料理する機会も増えましたし...。
食料品がどんどん値上がりしている感じもあるし、みんなよく食べるから食費がかさむことかさむこと!
そして、追い打ちをかけるように、二世帯で暮らす私の母が、コロナでずっと外出を控えていたため、他人と話すことがなくなり...認知症の症状が出てきてしまったようなんです。
母の食事の世話も、なんとなく私がすることになってきました。
食費って本当にバカにならない...!(>_<)
夫の求める「いろんな種類の手作りおかずに囲まれた食卓」「美味しくて新鮮なお刺身」「ボリュームのある肉料理」「毎日新鮮な果物」...これは完全に無理なんです。
(食の楽しみしかないからか、これでもかこれでもかとおかずを要求するんです)
まあそもそも無理なんですが。
こんな状況だと、どうにも今までどおりの生活費ではやっていけない、苦しいという状況になりまして。
私としては生活費のベースアップを望みましたが、ドケチ夫に直談判しても全く動じず、交渉は難航しました。
交渉している間もお金はどんどん飛び立っていくものですから、焦った私はこの年明けから就職活動を開始。
こんなアラフィフのおとぼけ熟女でも「全然オッケー、誰でもいいから早く入社してほしい!」と切望してくれた、離職率のまあまあ高い(!)コールセンターに無事、再就職が決まりました。
...その日の夜からです。夫の文句がパワーアップしたのは...。
「仕事なんてしなくていい」
「お前には無理だ、家のことをしてろ」
「俺の食事(朝食、昼食のことだと思われます)はどうすんだ」等々...。
寝る、食事、テレビの3欲が毎日の日課である彼ですが、寝ている以外は口を開けば愚痴、愚痴、ぐち。
私の就職が、期せずして彼の文句の質も量も高めてしまった結果に...( ;∀;)!
だけどね。これ、もう仕方ないです。
なんとか夫を適当にあしらいながら、現在の生活費もいただきつつ...足りない生活費の補填に、毎月私にもお給料が入るのはとっても大切なことでして。
だんだん彼のイヤミも右から左へ聞き流すことができるようになったんです。
つねづね話題の「非正規雇用」ではありますが、それでも、とりあえず「働き始めることが大事」だって私は思いました。
お給料は安いですよ。だから、まだまだ自活、自立するにはほど遠いんです...。
わかってます...。
だけど、いま何かを始めないと、絶対にその先もないなって、そう思ったんです。
文句ぶぁっっか言ってるだけの夫なんてどうでもよくて、私だってやると決めたらやるんです!
今は夫の文句より金! そして昭和モラハラ夫のいない未来!
そのためには金、金、金...、なによりも金を稼ぐためのパワーが必要なんじゃ!!
こうして一歩踏み出したアラフィフの再就職。
マンガなら、キラキラしたお日さまと青空を見上げる主人公のまぶしそうな顔で最終回を迎える感じのシーンですよ、ここ!!(゚∀゚)
...ですが、これはマンガではなく現実世界のお・は・な・し。
キラキラ感は皆無で、ただただ苦しい現実ばかりが待ち構えていたのでした。
【最初から読む】私、セレブ妻になるはずじゃ...60代ドケチ夫が我が家のトイレで行う「驚きの行動」/ドケチ夫との日々(1)
【まとめ読み】ドケチ夫の「驚きの生態」とは...⁉ マコさんの記事リスト
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