アラフィフ主婦ブロガーのマコさんによる連載! 結婚20年、中高生の子ども2人を持つ48歳のマコさんには、とても個性的な60歳の旦那さんが...。複数の収益不動産(アパートなど家賃が入る物件)を持ち、なんと50代でアーリーリタイヤをされた頼もしい旦那さんなのですが、超絶な「節約家」だそう。そんな「ドケチ夫」と暮らす日々をお届けします。
前回の記事:お風呂に何日も入らない夫の臭気...! ついに辿り着いた究極のドケチスタイルとは!?/ドケチ夫との日々
前回、赤いソファの問題をお伝えしました。
皆様おそらくあの赤いソファの話は単なるネタであり、事実ではないだろうと思われているのではないでしょうか。(え? 思ってない?)
古いソファでも欲しいという友達が2人がかりで持ち出してくれたとか、最終的には古いソファは搬入と同時に引き取ってもらったとか...。
そんな夢のような展開は...
「ないないないないない!」
そうです、10月某日、赤いソファは無事(?)我が家のリビングに搬入されたのです。
そして当然、白くて黒い、なんだかわからない古いソファも、そのままあります。
搬入当日、買ったお店から搬入スタッフのおじさん3人が来てくれました。
2階のリビングに入るやいなや、既存の白くて黒いソファを見て「...それで新しいソファはどこに置くのでしょうか?」
夫は「はははは、そうなんですよね、どうしようかと思って」と笑っていましたが、あまりの白々しい演技に、私は固まってしまいました。
搬入する前からこの異常事態は分かっていたでしょうよ、赤いソファ買ったあなたが一番...。
しかし結局、搬入スタッフは搬入しなくてはいけないわけで。
「すいませんけどそこに置いてください」と夫の言う場所に置かれたのです。
その場所はテレビの前。
テレビを背にしてふたつのソファが向かい合い、その間に書類だらけの机と夫がいるという、豪華なようでいて貧相な部屋になりました。
「あ~どうしよう、テレビが見えなくなっちゃうな、はははは」
はははは、じゃねーよ...!
しかしどっちみち、私にも子どもにもチャンネル権がないため、家族で見たことはほぼないテレビですわ。
困るのは夫だけです。私は放っておくことにしました。
ソファだって置かれる家を選ぶ権利はある!ないか...
新品の赤いソファは、それはそれはきれいです。
しかしなぜでしょう? 私の家に搬入されてから輝きを失った気がします...。
主役だか脇役だかなんだかわからず...単なる「大きな置き物」ですからね...。
依頼人である夫の手前、搬入スタッフも「部屋に収まってよかったです、これで大丈夫ですね?」と夫に笑顔で確認していましたが、帰りしな、玄関まで見送った私を振り返った彼の、絶望と憐みに満ちた表情が今でも忘れられません。
「...大変ですね」...。
お腹から絞り出したような、いたわりの言葉が胸に響きます。
...そうなんです。わかってもらえて私は嬉しいです...( ;∀;)
「赤いソファとの同居生活が今、ここから始まる...!」
改めて苦しい現実を認識させられた私でした。
子どもたちは学校から帰ってソファを見るなり「...どうすんのこれ」と言いましたが、やはり「座りたい欲」「寝たい欲」は抑えられず、ぽん!とジャンプして新しいソファに倒れ込みました。
「おいおいおいおいおい!!」
といきなり夫が大声をあげたと思ったら「ダメダメこれは座ったらダメ!! 使用禁止!!」
...な ぜ に。だってソファでしょうよ?
一同の冷ややかな視線が夫に注がれます。
すると夫は、この新しいソファは一緒に暮らす予定の女優と使い始めたいのだと説明し始めたのです。
あ~、そ~ですか。
それはそれは素敵な計画で。
夫には何も期待しないように育った子供たちと私。
白けた表情で、三々五々、リビングから出ていきました。
赤いソファの背もたれのせいで見えないテレビを鑑賞するために、ソファは夫の手で毎日少しずつテレビが見える位置にずらされていきます。
場所をずらされるとさらに邪魔なのですが、そもそも存在するだけで邪魔な家具なので、何をいっても仕方ありません。
ただ、新品ってやっぱりワクワクするものなので...。
搬入後数週間は、夫が別の部屋で熟睡しているときを狙って、子どもと私は密かににこの新しいソファに座ったり寝たりして楽しんでいました。
ソファから降りる時はへこみを手で撫でて、まるで座っていないかのように整えるという涙ぐましい証拠隠滅作業もちゃんとこなしました。
そして現在はというと... 搬入から1カ月半、誰もソファに座ることはなくなりました。
ソファに座ったことがばれると大目玉食らうしめんどくさいし...
夫の1千万年透明バリアがかけられているように感じるからか、もうなんだか新品としての魅力もなくなってきてしまったんです。
ですが赤いソファの存在感はすさまじく、お犬様ならぬソファ様としてリビングを牛耳っています。
私たち家族は下僕のようにソファ様の間をぬって、コソコソと歩かなくてはならなくなりました。
こんなに存在感があるわけなので、歩いていると足がソファ様にぶつかったりすることもあるのですが、それも許されません。夫から「おい!」と声が飛んできます。
多分この赤いソファ様も、自分が主人で私たちが下僕だと思っているはずです。
そうです、私の家は無機物に乗っ取られてしまったのです!!!(。-_-。)
良かったのか悪かったのか、彼がソファを導入してくれたおかげで、もう家に誰も呼べなくなりました。
そしてますます家族はリビングに足を踏み入れることがなくなっていくのです...。
(まあリビングキッチンなので料理や食事はソファ様の横でしなくてはいけないんですけどね...)
果たしてこれは夫の狙いなのでしょうか?ソファ様に乗っ取られているように見せかけて、実は夫がこの家を乗っ取ろうとしているのでしょうか??(。-_-。)
もう何が何だか...です。
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