<この体験記を書いた人>
ペンネーム:タヌ子
性別:女
年齢:50
プロフィール:21年前に結婚。子どもはおらず夫と義母の三人で生活。週3~4日は働いています。
私が職場で出会ったマナブさん(現在50代)と結婚したのは21年前です。
この頃は今思い出しても大変でした。
それは、私の母方の親戚たちがいろいろと口を出してきたからです。
私の母の実家は昔は立派な旧家で、明治時代には家政婦さんが大勢いるような家だったそうです。
母方の祖母などは過去の栄光を誇りに思っているような人で、母も叔父や叔母たちも、恋愛結婚などもってのほか、という感じだったそうです。
そんな中、私は2000年に職場で出会った人と結婚を決めたのですが、そのときは母方の祖母、叔父、叔母らが大騒ぎでした。
同世代のいとこたちのなかでは最年長だった私の結婚が、いわば一族で初めての恋愛結婚だったからです。
職場で出会って共通の上司に当日の媒酌人もお願いしているというのに、祖母、叔父、叔母たちは、見合いのときのような「釣書」「身上書」「親族・家族書」などを用意しないと信用できないと言い出しました。
「遠方に親戚がいる人は信用できない」
「実家が小さい借家では心配だ」
「タヌ子ちゃんが変な人と結婚したら、今後に結婚する従弟妹たちの縁談にも不都合なのだから...」
差別的なことも口にし始め、挙句の果てには夫の家族をバカにするようなことを言い、夫の怒りを煽ったのです。
当時、婚約中だった夫は「自分の家が下に見られているようで不愉快だ」と不機嫌になりながらも、かなりきちっとした身上書や家族書などの書類を作ってくれました。
私も「なぜ母の実家にそんなことを言われるのか?」と思いながら、板挟みで悩みました。
ほかにも、結婚式よりも前に同居を始めるのはもってのほかだとか、結婚式の直後に新婚旅行に行くものだ、とかいろいろと口を出されて閉口しました。
夫は「旧家はそんなものだろうが、お前の親戚はかなり上から目線だよな」と呆れていました。
それから十数年後のことです。
従弟の一人が結婚ということで私も式に出席しました。
叔父に「〇〇くんは奥さんとはどこで出会われたのですか」と聞くと「俺もよく知らない。たぶん職場?」と。
さらにその後の食事などで話を聞いていると,もう一人の従弟はずっと同棲していたそうです。
さらに別の従弟は遠方で勤務する間に結婚して子どももいるが、叔父も叔母もその相手には会ったことがないのだとか。
従妹は留学中に海外の人と結婚したので今は日本国籍ではないのだ、などと驚くような話が飛び交っていました。
もちろん、個人的にはそれで良いと思います。
年下の従弟妹たちが、それぞれ自由な生き方をしていることを応援したいです。
ただ、それなら私たちが結婚したときの、あの大騒ぎとおせっかいは何だったのでしょうか。
当時は親戚に迷惑をかけてはいけないと思って、夫にも嫌な思いをさせてしまったし、それが理由で婚約中の夫とも少し険悪になりかけたことがあるというのに。
法事などで母方の実家に行くたびに、モヤモヤした気持ちになってしまいます。
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