皆様こんにちは、『離活のためのアラフィフ貯金日記』の管理人〝くるぴた〟です。
ここでは昔、結婚生活中に起こった「おいおい、ちょっと待て」と思うような出来事などを中心に書いていきます。
【前回】歩けないほど腰を痛めた妻にコルセットを購入しなかった夫。その驚きの言い訳は.../くるぴた
【最初から読む】某巨大掲示板で知り合った彼と5回会っただけでスピード婚! しかし気になる謎の壁穴.../くるぴた
夫と同居して約1年半ほど経った頃。
「そろそろ籍でも入れた方がいいんじゃないの?」 と言う声が、主に夫の実家の周辺から聞こえるようになりました。
腰が重かった夫も覚悟を決めたようで 「とりあえず、ちゃんとするか」 ということで『ちゃんとする』ことになりました。
とはいってもすでにアラフォーの私と夫。
入籍はともかく派手に結婚式を挙げるのは抵抗感があります。
しかし義母の強いプッシュで、花嫁衣装くらいは袖を通そうという話になりました。
そして写真だけの結婚式をして、撮影後に夫の実家で食事会をすることに決まったのです。
写真館を予約してくれたうえ「せっかく花嫁衣装を着るのなら、キミのお母さんも呼んだほうが良いだろう」と、夫にしては珍しく気を遣ってくれたので、遠慮なく甘えることにしました。
私のほうも実家にそのことを報告すると、母と弟も喜んでくれて、奥さんの家に婿養子に入っている上の弟は来れませんでしたが、私の実母と下の弟は北海道まで来てくれることになりました。
いよいよ写真を撮る日の前日。
いつになく落ち着かない様子の夫は落ち着かない様子で、夕飯の時に紙パックのお酒を持ち出してきて、ガブガブ飲んでいました。
「明日は撮影なんだから、あんまり飲まないほうがいいよ」と私がたしなめると「独身最後の夜くらいイイじゃないか」と言いつつも一旦お酒をしまいに行きましたが......
私が寝た後、自室でしばらく飲んでいたようです。
翌日、義母と義姉が直接写真館に出向き、私は実母と弟を空港まで迎えに行きました。
久しぶりにあった実母に「おめでとう。ようやくケジメが付いて良かったね」と言われました。
上京後、30代後半まで独身でいた娘が突然北海道に行くと言い出し、心配していたのでしょう。
申し訳ない気持ちになると同時に、これでちょっとは親孝行ができたような気分になりました。
ところでその時、夫が何をしていたのかというと、自宅で寝ていました。
一生残る写真を撮るというのに、二日酔いになってしまったのです。
本当は一緒に実母と弟を迎えに行く予定だったのに......
一応写真館で落ち合うことにして自宅に寝かせてきたのですが、ここで予想外のことが起こりました。
実母がタクシーに酔ってしまったのです。
駅から写真館に行く途中に自宅があるので、そこでしばらく休ませることになりました。
しかし自宅には二日酔いでグニャグニャの夫が寝ています。
慌てて電話を掛けても、誰も出ません。
もう起きているなら良いのですが、まだ寝てたとしたら......
不安になりながらも、マンションに入った私は実母と弟を私の仕事部屋に通すと、すぐ寝室に向かいました。
するとそこには、上はワイシャツ、下はパンツ一丁の夫の姿が......
まだ起きたばかりだった様子。
いきなり家族をリビングに連れて来なくてよかったと心底ホッとしました。
寝室はドアが開いているとリビングから丸見えなのです。
その後、しばらく実母を休ませてせからタクシーを拾い直し、4人で写真館に向かいました。
義母と義妹は先に着いていて「遅かったね、何か事故にでも遭ったのかと心配してたよ」と言われました。
事故といえばある意味事故のような気もしますが、実母が「すみません、私が車に酔ってしまったもので」と取りなすと、2人は納得した様子でした。
さて撮影のほうは、まず衣装選びから始まりました。
あらかじめ和装のみのコースを選んでいたので、サイズ的には問題ありません。
色打ち掛け数種類と白無垢があり、実母と義母が揃って白無垢と綿帽子を勧めたのでそれに決めました。
その後はメイクと着付けです。
プロの技は素晴らしく、普段はアラフォー年相応の私が、30代前半から半ば位には見える仕上がり。
しかし白無垢を着てカツラを被ると、全身が重くてヨロヨロです。
いい年をして白無垢など......と最初は思いましたが、双方の親はとても喜んでいます。
個人的には若い頃に付き合っていた人と破局した時に花嫁衣装を着るのを諦めていたけれど、実際まとってみると、なかなか感慨深いものがありました。
撮影室に行くと、すでに衣装に着替えた夫が待っていました。
スーツが似合っています。
近寄ってみると夫もファンデーションを塗っているようです。
二日酔いで顔色が悪かったのでしょうか...... つつがなく写真を撮り終えで義父母のマンションに行き、食事会をしました。
宴席は和やかに進んで、人生最良の日となりました。
この約1年後に実母は膵臓がんで亡くなります。
問題が山積みの結婚生活でしたが、この日だけは結婚して良かったと感じられた一日でした。
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