「今までいろいろありがとう」と握手した1週間後に永眠。大親友をがんで失った私が胸に抱える後悔

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:バス釣りおじさん
性別:男
年齢:49
プロフィール:埼玉県の田舎街に住むアラフィフ世代の主夫。趣味はアウトドアや魚釣りなど、自然と同化することが大好きです。

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2017年の夏、私の親友は大腸がんを患い突如として帰らぬ人となりました。

享年42歳でした。

彼とは大学を卒業して新卒で入った会社からの約20年ほどの長い付き合いで、働く場所が変わっても常に行動を共にするほど仲の良い親友でした。

ある日のこと、いつものように彼から電話がありました。

「また趣味の釣りのお誘いの電話かな...」

なかば呆れがちに電話に出ると、何やらいつもとは明らかに違う様子でした。

「〇〇ちゃん(私のこと)...俺、大腸がんになっちゃったよ...」

私は何が何だかわからずに頭の中が真っ白になり、そのときは本当に言葉に詰まりました。

彼とは、彼のお母様の葬儀でつい1カ月ほど前に会ったばかり。

そのときの彼は、悲しみで途方に暮れてはいたものの、本人は元気そうで気丈に喪主としての務めを淡々とこなしており、身体の異変などは微塵たりとも感じませんでした。

彼のお母様はすい臓がんを患い亡くなられましたが、その1カ月後に「大腸がん」という大病が、今度は彼自身に襲い掛かったのです...。

ガン発見時の状態は「ステージ4」。

肝臓や肺などの他の臓器へのがん細胞の転移がすでに見られ、彼は「余命約1カ月」と医師から告げられたと私に伝えてくれました。

その後、緊急入院した彼と会い、病室で医師から受けた診断書を見せてもらいましたが、そこにははっきりと余命宣告した詳細な病状を伝える内容が記載されていました。

残された時間の中で私は彼にさまざまな治療方法の模索・転院の必要性などを提案し続けましたが、最終的に彼は緩和ケアを選び病院を移動することはありませんでした。

入院している間は、突然身体に激痛が走ると緩和薬を投与してもらったり、私の目の前で「暑い暑い!」と乱れた呼吸で息を荒げることも度々ありました。

「大腸がん」であることを医師から告げられてからわずか3カ月後、2017年の7月、あんなにも元気そうだった彼はあっという間に旅立ってしまいました。

永遠の眠りにつく1週間前に病室を訪れた際、彼は私に「今までいろいろありがとう...」と手を震わせながら握手を求めてきました。

きっとそのときは最期が近く、二度と私と会えないことを覚悟していたのでしょう。

葬儀の日、彼のお姉さまは「母を追いかけて行きました」と落胆した表情で苦しい闘病生活の話を聞かせてくださいました。

今となっては「なぜもっと早く予兆に気づくことができなかったのか」「何か変わった症状はなかったのか」と改めて亡き彼に問いただしたい...。

悔しい気持ちでいっぱいです。

入院している当時に直接聞いた時は軽い血便の有無を説明してくれましたが、痔核などの症状と見分けがつかないこともあるようで、精密検査の必要性をとくに感じなかったとも話していました。

まさかがんがステージ4まで進行しているとは、想像もしていなかった様子でした。

そもそも発見に至った経緯は、大量の下血症状が現れての緊急入院であったため、生前のお母さまの看病と日頃の仕事の忙しさから、精密検査を受けることをあえて我慢し続けていたのかもしれません...。

「大腸がん」に限らず、がんは早期発見が何よりも大切といわれます。

私の大親友の死は、このことを身をもって示す一例となりましたが、がんに対する悔しさとその恐ろしさが、私の心の中から消えることは今でも決してありません。

がんは人が命を落とす恐ろしい病気ですが、助かる命があるのもまた事実です。

早期発見の大切さと医学の進歩に願いを込めて、1人でも多くの方がこの病から救われることを願ってやみません。

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