灰皿や男性用トイレの掃除も「女の仕事」!? 20年前、社長の「昔からの決まり」の陰で行われた改革

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:ぽに子
性別:女
年齢:46
プロフィール:小・中学生の子どもがいる兼業主婦です。天気のいい日は子どもたちと一緒にスポーツを楽しみます。

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私は20代30代の頃はフルタイムでバリバリ働いていました。

今は職場を変わりましたが、20代の頃の職場の話なので今から20年ほど前のことです。

その会社は大卒で入社したところで、同期入社した男性社員も何人かいました。

そこで私が最初に女性の先輩に言われたのがこんな指示でした。

「毎朝会社に来たらゴミを集めてね、トイレは当番で...」

新入社員ですし、雑用は下っ端の仕事ですのでそれには異存はありません。

ですがその仕事をあてがわれたのは、女性の新入社員だけだったのです。

今ではここまではっきりした男女差別はないでしょうが、今から20年前には普通のことでした。

私以外の女性の新入社員は「まあ、仕方ないよね」という感じがありました。

男性トイレの掃除のときには、たまたま入ってきた人が掃除していることに気付かず用を足し始めることもあります。

若い女性からしたらあまり気分のいいことではありません。

また、タバコを吸わない女性社員の中には「臭いが耐えられない」と言ってマスクをしながら、タバコのゴミを片付けをしている人もいました。

「こういう現状に、どうして誰も物申さないのか!」

そう思った私は、ゴミ捨てとトイレ掃除のことについて社長(当時40代)に直談判をしました。

すると社長から驚く返答があったのです。

「ゴミ捨てもトイレ掃除も、昔から女性社員の仕事だ」

そう言われてしまった私は、若気の至りなのか社長に対して無謀にも反論しました。

「ゴミ捨てはまだ分かります。でも女性の喫煙者がいないのに、タバコの吸い殻を集めるのが女性社員というのはちょっとおかしいと思いませんか? トイレ掃除も男性社員が利用する場所に女性が入るのは抵抗があります」

私が20代の頃というのは、ちょうど「ハラスメント」という言葉が出始めた頃だったかと思います。

その当時「セクハラ」に対してはみんな敏感でしたが、まだそれ以外のハラスメントに対しては鈍感でした。

実は他の女性社員もゴミ集め・トイレ掃除には多少の不満を抱えていたのですが、私以外のほとんどの女性社員は既婚子持ちでした。

子どもを育てながらの仕事について、明らかなパワハラ発言を受けることが続いていたため、何も言えなくなっていたようです。

社長への直談判が失敗に終わった私は、その後、1歳上の男性の先輩社員Aさん(当時20代半ば)に、さり気なくこの「ゴミ捨てとトイレ掃除」問題を話してみました。

「実は僕もおかしいと思いつつ...女性社員に甘えていたかもしれない」

Aさんはそう言ってくれました。

社長に否定されたときには「私の考えが間違っているのだろうか」と迷いが生じていました。

でも私と同様に古い体制がおかしいと感じている人がいた、ということがとても嬉しかったです。

そしてなんとAさんは、次のゴミの日に一番に出社して男性社員のデスクの上の灰皿の掃除を始めてくれたのです。

その姿を見ていた他の男性社員も、Aさんが片付け始めたことで少しずつ自分から片付けに動いてくれる人が増えていきました。

それからも社内での変化が続き、別の女性社員は、新卒の男性社員に対してトイレ掃除の仕方を教えてくれました。

そのため新卒の女性社員は、女性用トイレの掃除だけをすることになりました。

後から思い出せば、社長に「反抗的な社員だ!」と突き放されてもおかしくないくらい偉そうな物言いをしていました。

それも若さゆえかも知れません。

今、同じような理不尽なことがあったとしても、もう私には戦う勇気はないかもしれませんが...。

今はパート主婦として働いていますが、職場内の若い社員さんは自己主張がはっきりしていて、イエスノーが言える人が多く嬉しく思います。

理不尽な目にあってもうまく切り抜けてほしいです。

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