<この体験記を書いた人>
ペンネーム:さんた
性別:女
年齢:45
プロフィール:45歳、主婦です。
私は東京で大学に通っていましたが、現在は帰省し、地方で子育てをしています。
大学時代の友人Aちゃんは、東京で結婚して子育てをしていて、夏休みになると子どもを連れて私の住む地方へ遊びに来ます。
子どもがまだ小学生低学年だった10年ほど前から毎年遊びに来ていて、我が家の家族と友人家族で川でバーベキューをして過ごすのが、夏の恒例行事となっています。
お互いの年齢が近いこともあり、子どもたちは高校生になっても毎年の交流を無邪気に楽しんでいます。
私もこの関係がずっと続いたらいいなぁと思っていました。
ところが、2021年のバーベキューで、Aちゃんの娘さんがこんなこと言いました。
「やっぱり田舎はいいなぁー、田舎って何もなくて最高!」
必要以上に「田舎」を連発してきたのです。
嫌味っぽい口調で言う上、母親であるAちゃんも「ね、田舎はいいねえー」と相槌を打ちます。
最初は、悪気はないのだろうと流していましたが、娘は気になったようで、「田舎田舎って言わないで!」と言い返していました。
それでも何度も、「田舎」と繰り返し、ついには娘にも暴言を吐き始めました。
「やっぱり田舎の子は健康的でいいね! そんな日焼けしている子、東京ではなかなか見られない!」
「娘ちゃんの体つきががっちりしているのは外遊びが豊かだからだよね! 羨ましい! 東京ではなかなかそんな子はいない」
そんなことを水着を着ている娘に向かって言うのです。
思春期の娘にとっては悲しくなるようなことばかり、親子で笑顔で繰り返すのです。
これまで言われたことのない発言の数々に、私はすっかり戸惑ってしまいました。
娘はやはりとても傷ついたようで、帰宅してからも、Aちゃん親子に言われた「日焼けしている」「体つきががっちりしている」「田舎の子」という言葉が許せなかったようです。
「悲しかったし、あの人たちとはもう遊びに行きたくない」
夫は現場では全く気づいていなかったようですが、帰宅してから娘のそんな言葉を聞いて、もう来年は遊ぶのをやめようと言っていました。
その日の夜、Aちゃんからは「今日は楽しかったよ、また来年遊ぼうね!」と無邪気なメールが届きました。
いつもなら撮影した写真などを送り合ったりするのですが、私は混乱してしまってメールを返せずにいます。
毎年楽しく過ごしてきた恒例行事、今年もとても楽しみにして準備してきたのに、なぜ悪意を感じるような嫌味を何度も言うのでしょうか。
とても惨めになった出来事でした。
長く続く関係をこんな些細なことで断ってしまうのも残念だし、かといって、同じことをされたらと思うと...。
来年もAちゃん親子に会うかどうかは、考えないといけないようです。
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