<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ぴっぴ
性別:女
年齢:44
プロフィール:子どもが二人(小学生高学年と低学年)いるパート主婦です。
10年ほど前に勤めていた会社の話です。
直属の上司が感情的に怒る、パワハラタイプの男性(40代)でした。
彼にとって私は初めての部下だったそうで、私が配属された当初は「僕の初めての部下なんですよ~」と取引先の人に自慢していました。
私は「いまだに年功序列が根深い我が社で、40代にして初めての部下って遅くない?」といぶかしんでいましたが...。
私はその上司についてあまり知らなかったのですが、そのフロアのみなさんは彼の性格をよく知っていました。
「Aさん(上司のこと)、すぐ切れたりテンパって騒いだりするから気を付けて!」
配属早々そんな忠告を受けました。
「あいつイヤなやつだよねー! なんかあったら助けるから言ってね」
上司が私に切れ出すとすかさずフォローしてくれる仲間がいたため、幸いにも精神的に追い詰められることはありませんでした。
まあ、それでもイヤな人という印象は強くなっていく一方でした。
この上司、感情的に怒ることももちろんイヤだったのですが、特に許せなかったことが、管理職のくせに仕事をしないし、締切を守らないことです。
部内会議では、自分の担当のものが終わっていないことを報告、だれも咎めるひとがいないので、そのままスルー...。
2週間も上司がネックで仕事が進まないなんてザラでした。
「コーヒー出すのが遅いんだよ! バカじゃないの⁉」
「ああああ~! もう使えないよ! もっとアイデア出してよ!」
毎日ヒステリック気味に怒られましたが、締切も守らないくせにどの口が言うんだと白けてしまう一方でした。
当時は、社歴で管理職を決めていたため、彼は社歴の長さゆえにそのポストに収まっているだけ、元から仕事ができるタイプの人ではありません。
仕事中は個人のSNSを更新する以外に何かやっていたのかな...という感じです。
そんな人の下で働くはもちろん苦痛だったので、私は異動希望を出していました。
私が異動するのが先か、彼が異動するのが先かと思っていた矢先、その上司はあっさりリストラされたのです。
業績不振でリストラが敢行されることになったのですが、真っ先に呼ばれたのはこの上司でした。
上司は辞めたくないとごねにごねましたが、結局会社を辞めされられました。
真っ先に声がかかった様子を見て、「もしかして私が異動希望を出したときに、上司の仕事っぷりを報告したのが影響しているのかな...?」とも思いました。
しかし、特に盛った報告をしたわけでもなく、事実を伝えただけなので、私が責任を感じることはないなと吹っ切りました。
「●●さん(私)は僕にとって最初で最後の部下だったから...今までありがとうね...握手しよう」
上司は会社を辞めていくとき、声を掛けてきました。
握手などしたくありませんでしたが、「お世話になりました。ありがとうございました」と握手をしながら深々とお辞儀をしました。
この上司は自分に酔うタイプなのです。
自分が私にしたパワハラ発言などはすっかり忘れて「仕事ができるのに会社のせいで去っていく僕。部下にも好かれていたのに...」という自分に酔っているんだろうなと白けた気持ちで見送りました。
このリストラで、会社に残ってほしいと思うようないい方が辞めていかれたのは悲しかったのですが、この上司のリストラは「やっとか...」と納得してしまいました。
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