<この体験記を書いた人>
ペンネーム:濃姫
性別:女
年齢:44
プロフィール:家族は夫(47歳)、高校3年生の娘、中学1年生の息子、愛犬ポメラニアン。結婚19年目の主婦。
母(75歳)が体調を崩し、大学病院で検査をすることになったときの話です。
母は腰を痛めて歩行が若干おぼつかないないため、私が付き添って行きました。
検査は採血、採尿、レントゲン、CTの順番で行う予定でしたが、採尿の際、尿の量が少なかったため、レントゲンとCTが終わってから、再度採尿をすることに。
売店でペットボトルのお茶を買い、母も他の検査の合間に頑張って飲んでいたのですが、レントゲンが終わると尿意を訴えてきたので、CTを後回しにして再び採尿をすることにしました。
しかし、二度目も規定の量まで若干少なかったので、受付の女性にカップを見せました。
「あぁ~、この量じゃ検査できませんね。ちゃんと水分は取りましたか? 高齢の人はすぐに尿意を訴えますが、ギリギリまで我慢させてください。それと水分をたくさん飲ませてください」
面倒なのかぶっきらぼうにそう言われました。
仕方がないので、またペットボトルのお茶を買いCT検査に...。
採尿以外の検査が終わり、しばらくお茶を飲みながら話していると、母が尿意を訴えてきたためトイレに行きましたが、またしても量が少なかったのです。
そこで受付に行き、先ほどの女性に事情を話すと、あからさまに嫌そうな顔をされました。
「えぇ~、またダメだったんですかぁ? もっとたくさん水分を取って、ギリギリまで我慢してトイレに行ってください」
結構強めな口調で言われ、採尿カップを渡されました。
私は少し不愉快な気分になりましたが、カップを受け取り母の所へ戻りかけたところ、途中で受付の人に聞きたいことを思い出し、検査室に引き返したのです。
すると検査室の奥から話し声が聞こえてきました。
「どうしたの?」
「また、少ない量しか出なかったんだって」
「年は取りたくないよねぇ。尿を取るのに何時間もかかるって考えらんない」
「しかも2回でしょ?」
「そうだよ(笑)」
「高齢者なんだから、少しぐらい体調悪いからって検査なんかしなくてもねぇ」
「どうせまた、規定量に達しないでしょ」
母のことを馬鹿にしながら笑っているのが聞こえました。
私は体中の血管が切れるかと思うほど怒りが込み上げ、自分でも信じられないくらいの大声で検査室の奥に向かって怒鳴ってしまいました。
「ちょっと奥の2人、こっちに出てきなさいよ! 私の前で今話していたことを言ってみなさいよ!」
2人の女性が「マズイ」といった顔つきで顔を見合わせています。
私の剣幕に奥から2人の上司であろう男性が慌てて出てきたので、私は今しがた耳にした2人の会話を話しました。
その男性は私に謝ってきましたが、母を馬鹿にした女性2人からは謝罪の言葉はありませんでした。
少なからず医療に従事している人が、本来なら労わってあげなければいけない高齢者を馬鹿にするなんて、私は絶対に許せません。
今でもあの日のこと、あの2人の女性の顔が目に浮かぶと、怒りと悔しさが込み上げてきます。
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