<この体験記を書いた人>
ペンネーム:けんけん
性別:女
年齢:50
プロフィール:実母(79歳)息子(12歳)の3人で、ちょっと田舎に暮らしています。
数年前の話になりますが、隣家の方からやたらと難癖をつけられることがありました。
引越しした当初、隣家の奥さんは母(現在79歳)と同い年ということもあり、おやつ時に来ては一緒にコーヒーを飲んで談笑する間柄だったのですが、突然来なくなりました。
それから我が家に対して、何かにつけて苦情を言ってくるようになったのです。
12歳の息子が保育園に行っている頃のことです。
農道をはさんだ位置に畑があるのですが、そこで隣家さんは、出荷するイチジクを何本か栽培しています。
公道沿いにあることから、そのイチジクを譲って欲しいと私の家に来る方がいるので、そういうときは「あれは隣家の物なので、隣に言ってください」と伝えてお引き取りいただきます。
その後、必ずと言っていいほど隣家の夫婦が来て「さっきイチジクのことで来はったんやけどな」とクレームを言われるのです。
「代金もらいはったんでしょう?」
母が聞くと、隣家の奥さんは怒りだしました。
「そんなんもらわれへん。あそこはウチのイチジクや、おたくの息子さん(私の子のことです)が自分とこのと間違えて食べたら困る」
などと謎のいちゃもんをつけてきました。
息子はよその敷地に入って怒られたこともないのに、何を言い出すのかと驚きました。
「ウチの孫は、おたくの所のイチジクを勝手に取ることはないし、まして食べることはしません」
驚いた母が否定すると、ブツブツと何か言いながら帰っていきました。
また、あるときのこと、息子のお迎えに行く前に用事を済ませたいと急いでいると、夫婦で来て、私の家の前の農道からチョロチョロと水が出ているというのです。
「水が出てるのはお宅のお父さんが庭を掘っていたせい」
「この農道は昔、大八車が通れるほどの幅だったのを、お宅が狭くして家を建てた。ウチ(隣家)の水道管がお宅の庭にも埋まってるはず。水道管の場所が分かるように御影石を置いてたのに、どこにいったかわからへん」
急いでるのに勝手な理屈を言い出したと思って適当に対処していたら、境界のことまで文句を言い出したので、さすがに私もカチンと来ました。
「水が出てるって、父が庭を掘って水道管に穴を開けたって言うんですか? 大八車の件もウチに言われても、昔の人がしたんでしょう? ウチは知りませんやん。文句を言うなら、言いはったらどうですの!」
はっきりそう答えると「そんな人とは思えへんかったわ」と言うので「それはこっちの台詞やわ」と言って車に乗って出掛けました。
用事を済ませて息子を迎えに行き、家に帰るとビックリ。
水道局と水道工事会社の車が、ずらりと家の駐車場にまで十台近く並んでいたのです。
隣家が「農道から水が噴き出ている」と水道局に電話を掛けたので、慌てて来たようでした。
水道工事会社の方々は「どこが噴出してるねん」と小声で言っておられました。
水道局の方が水質検査をすると、水道水ではなく、恐らく裏山からの水ではないかとのこと。
「水道水やないんですね! ウチとは関係ない水ですね!」
母が水道局の方に念を押していると、隣家の奥さん。
「それはエエんちゃうの」
とはぐらかそうとするので、母も「エエことないですよね」と引き下がらず、水道局の方から「関係ないです」と確認を得ました。
その後、腹の虫が治まらなかったのか、隣家の人たちは農道の道幅を元に戻すよう地区長に申し出たようです。
以前、ここに住んでいた方が幅を狭くしたそうですが、すでに何十年も経つので無効だと地区長からたしなめられたようで、その後は何も言わなくなりました。
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