「あそこに足を踏み入れたら死んでた...?」夜景を満喫するはずが、ゾッとする恐怖体験

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:れもん
性別:女
年齢:46
プロフィール:自粛期間に5キロも太ってしまいました。高所は苦手ですが、山好きアラフィフシングルマザーです。

「あそこに足を踏み入れたら死んでた...?」夜景を満喫するはずが、ゾッとする恐怖体験 9.jpg

私は46歳、19歳と14歳の息子を持つシングルマザーです。

2021年の8月、長男が勤めている会社も例年通りお盆休みに入りました。

その翌日の夕方、長男は友だちと〇〇山まで夜景を見にドライブに行ってくると言うので、くれぐれも気を付けるよう注意を促し、私は若い頃の自分の体験を話しました。

それは25年前のこと。

当時私は21歳、私が住んでいた地域から1時間程車を走らせた所に、よく知られた山がありました。

そこは登山客も多く訪れる山ですが、山頂へ向かう道のりには、いくつかの夜景スポットも点在しています。

ある土曜の夜、当時お付き合いしていた彼と夕食を食べ、数時間カラオケを楽しみました。

若かったということもあり、それではまだまだ遊び足りず、「今から夜景を見に行こう!」と突如盛り上がり、そのまま山へ向かいました。

「多分、ここだな~」

そう言って彼は車を減速させ、目的地に到着したのは深夜1時過ぎ。

車の中からでも、きれいな夜景を満喫することができました。

私たちはいつの間にか夜景を見るのも忘れて、趣味の話に夢中になっていました。

お互いの話もひと段落着いたとき、改めて夜景を見に来たことを思い出しました。

「そういえば俺たち、今日はここまで夜景を見にきたんだよね」

「そうだったね~!」

改めてフロントガラス越しから前方をよく見てみると、やはりきれいな夜景が広がっています。

そのまま何気なく視線を下の方にやると、うっすら広場のようなものが見えてきました。

「ん...? あんな広場あったっけ?」

さっきまで話に夢中になっていたせいか、私たちはその広場の存在に全く気が付きませんでした。

再度目を凝らしてよく見ると、やはり車の前方、ガードレールを越えたすぐ下の、1メートルほど下がったあたりから平らに広がる地面があります。

そこだけはなぜか草木も生えていない場所で視界を遮るものがないため、より美しい夜景のパノラマが期待できそうです。

「だったらさ、あそこから見た方が絶対きれいに見えるよね。ちょっと降りて、向こうまで行ってみようか!」

「うんうん!」

彼も賛成してくれたので、2人で車から降りました。

そして車の前方にあるガードレールを越えようと、私が片足をかけたとき、ザワザワッと冷たい風を感じたのです。

「少し肌寒いけど、せっかくだから少しくらい寒さは我慢して行こうか」と思った次の瞬間、ヒュ~ッとみるみる冷たい風が吹きはじめてきました。

そして雨粒がポツリ、ポツリ。

思いがけない寒さに我慢できず、私たちは下まで降りるのをあきらめて車に戻ることにしたのです。

ところで今何時だろう? 助手席に乗り込み車内の時計を見ると、深夜2時過ぎ。

天気も悪くなってきそうだったので、すぐに帰路へつくことにしました。

しかし彼が車のエンジンをかけ、前方をライトで照らすと、さっきまで見えていたはずの広場が見えません。

光か何かのせい...?

思わず2人で顔を見合わせてしまいました。

そしてもう一度よくよく前方を見てみると、ガードレールの向こうはなんと、断崖絶壁ではありませんか!!

さっきまで見えていただだっ広い広場など、どこを見渡しても存在していませんでした...。

その途端、私たちは怖くなり、とにかくその場を離れることにしました。

もしもあのとき冷たい風など吹かなかったら...と思うと、今でもゾッとしてしまいます。

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