<この体験記を書いた人>
ペンネーム:みかん
性別:女
年齢:44
プロフィール:眼鏡をブルーライトカットに変えましたが、効果が分からず残念でした。
両親(父親76歳、母親73歳)の夫婦喧嘩は、怒りをぶつけあうのではなく、お互いイライラして無口になるタイプです。
会話がなくなったり、ドアや冷蔵庫を締める音が大きくなったり、皿を置く音が大きくなると夫婦喧嘩中だなということが分かります。
家庭内に気まずい空気が流れ、険悪な雰囲気に子どもは耐えなければなりません。
そして、そんな空気をさらに悪くするのが母親の料理です。
父親は偏食家です。
父親は野菜をあまり好まず、特にニンジンは全く口にしません。
いつもならニンジンを使わない料理を出したり、父親のお皿にはニンジンを入れたりしないように母親が工夫しています。
カレーもシチューもニンジンを父親の皿では避け、肉じゃがなどの煮物にもニンジンを入れていませんでした。
しかし、夫婦喧嘩のときは別。
ニンジンのシリシリや肉より野菜が多い炒め物が食卓に並びます。
小さい頃、父親に似たのか野菜が全く食べられなかった私には地獄のような夕飯でした。
いつもなら「食べられなーい!」と言って母親にパスして食べてもらえるのですが、そんなこと言い出せる雰囲気ではありません。
会話がほとんどなく、箸が食器に当たる音、咀嚼する音が響き渡るだけです。
何も言えないので、鼻で息をせず食べます。
父親も眉間にしわを寄せ、大きなため息をつきながらニンジンや野菜を仕方がなく食べていました。
母親は何でも食べられる人なので、普段は偏食な父親や私に気を使ってメニューを考えていてくれていました。
しかし、夫婦喧嘩をしてイライラしたときは爆発するようです。
「何でも入れて好きなものを作ってしまえー!」
「たまには野菜を思い切り食べてやるー!」
という気持ちになっていたのでしょうね...。
そんな「地獄の夕飯」は2~3日続きます。
子どもの私からしたら本当にいい迷惑です。
「頼むから夫婦喧嘩しないで。巻き添えにしないでー!」
なんて思っていました。
ちなみに父親から母親への反撃はなかったような気がします。
知らないだけかもしれませんが...。
このようなことから、私は結婚して夫婦喧嘩しても、食卓は日常通りと決めています。
私もイライラして無口になるタイプですが、嫌がらせだと思われることはやめようと思ったからです。
先日、久しぶりに実家に帰ったとき、両親が言った言わないという些細な内容の口喧嘩をしていました。
その日の晩ご飯は父親が嫌いなセロリの入ったミネストローネ。
今の私はセロリも克服したのでミネストローネも美味しく食べました。
しかし、空気の悪い食卓は相変わらず。
いまだに続いているんだなぁと感じました。
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