<この体験記を書いた人>
ペンネーム:myb
性別:女
年齢:46
プロフィール:15年間の結婚生活に終止符を打ち、歩み始めたばかりのシングルマザーです。
最近は感染症対策としてオンライン診療や電話診療を取り入れている医療機関も増えてきていますよね。
これは今から7年前。
対面での診療が一般的だった2014年、私が39歳の頃の出来事です。
当時かかりつけにしていたクリニックは、電話診療という名目ではなかったものの、薬の飲み方や副作用が起きた場合、担当医に電話で相談することができました。
電話で相談した際の費用は、「電話再診料」として次回に請求をされます。
ある日、私はいつものようにそのクリニックにて診察を終え、お会計に呼ばれました。
お会計窓口には30代後半くらいの女性が複数人いました。
そこで、なぜか普段の診察料より高めの請求をされたのです。
「これは何の金額ですか?」と尋ねると、「先日の電話再診の分です」と...。
電話再診を受けていなかった私は、その旨を伝えましたが、「この前、ご質問されましたよね? グレープフルーツジュースとの飲み合わせの件で」とのこと。
確かに、グレープフルーツジュースとの飲み合わせの悪い薬があることは知っています。
しかし、私はそのような薬をもらっていませんでしたし、前回の受診からその日までの間に、クリニックに電話すらしていません。
それでもお会計の人はさらに、「お電話をいただいて医師が折り返した記録がパソコンに残っています。電話番号は、×××-××××です」とおっしゃいました。
固定電話と思われるその番号は、私の地域のものですらありませんでした。
私の自宅の番号ではないことや、日常の連絡には携帯電話しか使っていないことも説明しましたが、お会計の人たちには納得をしていただけませんでした。
そこで、思い切って私からその番号に電話をかけてみたのです。
すると、60歳くらいと思われる、優しい声の女性が電話に出られました。
お互いにフルネームを名乗った後に、「名前、なんとなく響きが似てますね」と話しました。
そして、「私は〇〇クリニックに通院しているのですが、もしかして〇〇クリニックにグレープフルーツジュースの件で相談しましたか?」と聞いてみました。
すると、「あー、しました!」とのこと。
電話の女性は、「私からクリニックの人に話しますね」とおっしゃってくださり、ご丁寧に私にも「お大事に」という挨拶までしてくれました。
その後はクリニックの窓口の人にお電話を渡し、私の疑いは晴れました。
しかし、私は手放しで安堵はできませんでした。
飲み合わせの件で問い合わせたその方は、私の処方を見ながら「大丈夫です」とアドバイスをもらっていたことになります。
その方が、体調に異変をきたしてはいないか、心配になってしまったのです。
また、逆の立場になったとしても、患者の取り違えは病院としてありえないことです。
さらに言うなら、お会計の方が個人情報を簡単に言ってしまうことも気になりました。
そのクリニックは現在、オンライン診療も電話診療も始めたとのことです。
今後、同じようなことが起きないことを願うばかりです。
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