<この体験記を書いた人>
ペンネーム:みけ
性別:女
年齢:51
プロフィール:両親と同じ敷地内に住んでいる51歳自営業。
1年ほど前の話です。
うちは建設業を営んでいますが、現場が立て込むときには同業者に応援の人を頼んだり、外注に出したりしています。
外注に出す際も投げっぱなしにはせず、なるべく私も現場に行き、雑用をするなどしています。
そうやって仕事をお願いしている同業者さんの所に、30代後半の社員Aさんがいました。
Aさんに最初に会ったのは一昨年の春のこと。
そのときは新人と聞いており、先輩社員さんの言うことに「はい!」と大きな声で答えて、真面目で真摯な人に見えました。
しかし、一緒に現場に入ってみると、そのイメージが間違っていたことを知りました。
まるで私を後輩のようにコキ使うのです。
ゴミが出れば自分で捨てに行かずに私に渡したり、工具を車に取りに行かせるのはいつものこと。
しかも、最初の頃は「ありがとう」と言ってくれていたのに、いつの間にか何も言わなくなりました。
これって、どうなの? お礼くらいは言おうよ、と心でブチブチ。
でも、「お礼を言って」とは言いにくいものですよね。
実はちょっと変わっている人なんだと思うようにして、嫌な顔をしないで対応していたのですが、それが悪かったのか彼はエスカレートしていきました。
年が明けた去年の1月には、簡単な作業を私に振るようになりました。
それはいいのですが、明らかに振り方がおかしい。
基本的に上から目線で、「ちょっと、ここやっといて。これくらいできるでしょ?」など、カチンとくる言い方をされることもしばしば。
さすがに「私がお金を払って仕事してもらっているのに、どうしてこんな扱いされるんだろ?」と、腹が立ち、一言言いたい気持ちになるときもありました。
でも、Aさん以外の社員さんたちは感じよく接してくれるので、波風を立ててもと思い、言われるがままにしていたのです。
そうして、Aさんが一緒の日はちょっと憂鬱になり始めた去年の秋、突然彼は退職しました。
聞けば、現場に新しい人がいると自分より下と見なして威張る癖があり、問題になっていたようです。
しかし、最後のとどめは私に対する言動を怒られて気を悪くしたからとのことでした。
「えっ!? 私がからんでたの?」と驚きましたが、考えてみれば、そりゃそうだと納得。
Aさんと一緒に現場に入る社員さんが見ていたのですから、当然、咎められる日が来るのは目に見えていました。
それならば、同じ咎められるとしても、当事者の私からの方が素直に聞けたのかもしれません。
優しさではっきり言うのを避けていましたが、本当にそれは優しさだったのだろうか?
そんなふうに考えると、彼の自業自得とは言え、もう少し深く考えればよかったと、後味の悪い思いをしました。
関連の体験記:あのマネージャー、どうしてるだろう。百貨店のコロナ関連のニュースを見て思い出した「20年前の暴言」
関連の体験記:年を取って丸くなったと思っていたのに...。怒鳴る、キレる、運転中の暴言。50歳を過ぎて豹変した夫
関連の体験記:あの時、言っておけば...。孫が小学校2年で負った「頬の傷跡」を見て、今も私が後悔すること
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。