<この体験記を書いた人>
ペンネーム:しらたま
性別:女
年齢:46
プロフィール:スイカやメロンが出回り、果物好きにはうれしい季節。新規購入のかき氷機も使い、おうちカフェで冷たいデザートを楽しみます。
私は46歳、1歳年下の夫と、10代の娘との3人家族です。
私は某出版社で、総合職として働いています。
お話しするのは、職場の後輩Aを見ていて感じたことについてです。
Aは、20代後半。
仕事も一人前になって、仕事が楽しくて仕方ない様子です。
何事にも前向きに取り組む姿は、見ていて清々しいほど。
新しいことに挑戦するのが何よりも好きで、これまで数年積み上げた実績のおかげで、だんだんと自信もついてきているようです。
もちろんまだまだ足りない部分はありますが、やる気と若さでカバーしています。
自分で言うのははばかられますが、Aはまるで昔の自分を見ているよう。
だからこそ、共感できるものがあり、応援したいと思ってしまうのです。
今は何に対しても無気力な若者が多いという話を耳にするたびに、Aのことを思い出し、「いや、結構熱い若者もいるものだけど」と思ってしまいます。
もちろん私も仕事は好きで、熱意を持って取り組んでいる自負はありますし、職場の人間関係も良好なので、今後もずっと続けていきたいと考えています。
しかし、残念ながら私には、Aのようなあふれる情熱がもうありません。
良くも悪くも力加減がわかってきているとでも言うのか、これは歳を重ねたせいなのかな? と、ちょっと残念に感じています。
「こうすれば、こうなる」
「この程度やっておけば、問題なし」
そうした加減がこれまでの経験からわかってしまうのです。
これは、どんな仕事においても、勤続年数や経験が長ければ長いほど当てはまることではないでしょうか。
もちろん、悪いことではありません。
実績があるからこその知識であり、スキルですよね。
でも、なんだかちょっと寂しい気もするのです。
「全く未経験の新しい職種に挑戦でもすれば、Aのように新鮮な前向きさで取り組めるのでは?」と考えたことも、実は一度ではありません。
しかし、仕事がなくて困っている人も多い今のご時世、おいそれとせっかくの仕事を手放すわけにはいきません。
しかも私はもう40代。
未経験の業種に挑戦するのはリスクが高い年齢だと、承知しています。
ですが、この慎重さもまた「年のせい」なのかも。
慎重さは、人生を快適に歩んでいくためには必要なスキルの一つです。
ですが、新しい世界に足を踏み込むことを抑止する、ストッパーの役割も果たしてしまいます。
家族がいる身で、冒険をするつもりはありません。
しかし、Aに対するこの気持ちは、一言で言ってしまえば「うらやましい」。
若さと自由さがひときわ眩しく感じられるようになった、今日この頃です。
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