<この体験記を書いた人>
ペンネーム:濃姫
性別:女
年齢:44
プロフィール:結婚19年目の主婦。家族は夫、子ども2人。夫の実家で義父母と半同居生活をしている。
義父(72歳)は4人兄弟の長男です。
義母(69歳)が義父と結婚した当初は、姑から「あなたは本家の長男の嫁ということを自覚してちょうだいね」と常々言われていたようです。
そのため義母は「自分は本家の長男の嫁」という思いがとても強く、親戚が集まる行事などは、本来の派手好きで見栄っ張りな性格を出してきて、面倒くさくてたまりません。
例えば法事。
お墓があるお寺の檀家にはランクがあり、もちろん義実家は見栄を張り、最上級ランクの檀家です。
法事でお寺に行くときは、お布施の他にお菓子や果物、お酒などをお寺に献納するために用意し、親戚が揃ったのを見図り、お坊様に贈呈します。
絶対に誰もいない所では渡しません。
法要後の食事処の日本料理屋でもスタッフの人たちに心付けを渡すのも、わざわざ皆が気が付くようなタイミングです。
義父に「お父さん、お店の方たちにお礼をあげるのを忘れてますよ」と、自分が裏で取り仕切っているような雰囲気で声をかけるのです。
注目されるタイミングを見計らうことに関しては、義母は天才と言っても過言ではありません。
2021年は4月末は、故義祖母の23回忌でした。
お寺から23回忌の法要はどうするかの連絡があった際、世間的には法要は13回忌までが普通だし、コロナで親戚が集まったら密になるから、私は断るだろうと思っていました。
しかし、義母にとって法事は親戚に「さすが義姉さん」「良くできたお嫁さん」というアピールができる絶好の機会なので、23回忌の法要を行うと返事をしたのです。
これには義父、義兄と主人(双子で47歳)も驚いて、このコロナで自粛の時期に法事なんて、みなも迷惑だと猛反対!
いろいろな理由を述べて義母は反論していましたが、義兄の「本家のバカ嫁って思われる」の一言で考え直し、法事はやめることになりました。
しかし、自分が故義祖母のために供養したことを親戚中にアピールしたい義母は、私たち家族だけでお墓参りに行き、お墓の前でお坊様にお経を唱えてもらうと言い出したのです。
私たちも家族だけでお墓参りならいいかと思い、お寺に行ってお参りすることにしました。
しかし、義母は故祖父母のお墓の前でお坊様がお経を唱えているところを写真にして親戚に送るからと、私にスマホで写真を撮るように命じてきました。
その上、法事饅頭とお菓子も一緒に送るようにと...。
私は仕方なく法事饅頭を近所の和菓子屋に注文し、お菓子を百貨店で買い、写真も印刷して親戚に送りました。
翌日、荷物が届いた親戚からお礼の電話がかかってくると、義母は上機嫌でした。
「みんな私のことを感心していたわよ! そりゃぁ、そうだよね、あれだけのことをしてくれるお嫁さんなんてなかなかいないもの。あなたは幸せよ! 私のやることを側で見て嫁のあり方を学べるんだから」
はぁ...全部手配をしたのは私なんですけどね。
面倒な雑用は私に全部やらせて、良いとこ盗りする義母にモヤモヤが募ります。
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