「扶養家族に気は使わない」小学生の私に激辛料理の完食を強要した、祖父母による「理不尽な食育」

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:むらまゆ
性別:女
年齢:44
プロフィール:専業主婦です。母は67歳、母方の祖父は2021年4月末に93歳で急逝、祖母は6年前に85歳で亡くなりました。

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私は44歳の専業主婦です。

私が辛党になったきっかけは祖父母のあまりにも理不尽な言動がきっかけです。

30年ほど前の小学1年生頃から中学1年生の途中まで、私は母(当時29歳)の離婚に伴い祖父母(当時ともに50代)と同居しました。

その際びっくりしたことがあります。

母も含め祖父母も異常な辛党だったのです。

カレーは当然辛口でさらに青唐辛子を追加し、寿司はわさび入りに追加でわさびをつけて食べていました。

離婚前は父方に引き取られた弟(当時3歳)もいたので、家のカレーは当然甘口でした。

寿司はいなり寿司、巻き寿司のみだったので、私は握り寿司は食べた記憶がありません。

それなのに、いきなり辛口料理が続く生活に突入したのです。

初めて祖母が作ったカレーライスを食べたのは、忘れもしない小学校2年生のときです。

甘口だと思ったのですが、食べたらとんでもなく辛くて驚きました。

それを母は完食、祖父は青唐辛子を生で食べながら「お母さん甘すぎるよ」と言って完食。

私はご飯だけ食べて、ルーは辛すぎて残してしまいました。

祖母から「残すなら食べるな! 作った私に失礼だろう」と怒られました。

その後、母が仕事で不在のとき、祖父母とお寿司を食べに行ったことがありました。

わさび抜きを期待したのですが、当然のようにたっぷり入っていました。

おそらく、わさび大好きな祖父母が、お寿司屋さんにわさび多めを頼んだと思われます。

私はわさびをどけてお寿司を食べました。

そして祖父は、私のどけたわさびを全部食べ、祖父母は揃って私に言いました。

「わさび入りが食べられるまでは寿司は食べるな」

なぜ辛口が好きだからといって、子どもだった私にまで強要したのか今でも意味がわかりません。

スーパーに行くと甘口のカレーはありますし、寿司だって無料でわさびを抜くこともできます。

どうしてできないのかを聞いたところ、祖父母にはこう言われました。

「どうして扶養家族に気を使わないといけないのか。がまんしろ」

母に相談したところ「祖父母には逆らえないから我慢して」と言われてしまいました。

あきらめた私は、食事抜きはいやだと思い必死に食べました。

泣きながら食べたこともあります。

そして小学6年生のときに、ついに辛い物を克服し、さらには辛口が大好きになっていたのです。

調理実習のときには私だけカレー粉や唐がらしを持参して同級生から大ひんしゅくを買ったりするくらいでした。

年月がたち、私は甘党の夫(46歳)と結婚しました。

息子(17歳)も甘党なのでカレーは当然甘口です。

寿司はわさび抜きを注文して、私は後から好きなだけわさびをつけています。

自分の経験から、強制的に食べさせることはしたくなかったので、息子が幼いころから「食べてみたい」と言わない限り、辛い物は食べさせていません。

やはり小学2年生の子どもに、辛い物を強いるのは理不尽極まりないと思います。

辛い物は今では大好きですが、大好きにさせられた経緯には納得できません。

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