「体調管理に気を付けて」という言葉を最後に亡くなった40代友人。彼女が残してくれた宝物のような記憶

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:おこめ
性別:女
年齢:46
プロフィール:夫・子供2人・ポイ活大好きパート主婦。

「体調管理に気を付けて」という言葉を最後に亡くなった40代友人。彼女が残してくれた宝物のような記憶 12.jpg

40代で知り合った友人Aさんが白血病で亡くなりました。

彼女は住宅展示場の営業さんで、同僚として仕事上の付き合いから始まった関係でしたが、いつの間にかとても仲良くなりました。

私がこの仕事を始めたのは3年前(当時43歳)。

近所の住宅展示場のパート募集の記事を見て応募しました。

そこには男性3人女性1人の営業さんがいて、私は営業事務として働くことになりました。

Aさんはその女性の営業さんです。

私より一つ年上のAさんは仕事熱心でパワフル。

彼女は営業成績もよく、いつもたくさんのお客様を抱えつつも、趣味のスポーツを楽しんでいました。

またそれだけでなく、スキルアップのために資格の勉強もしていて、Aさんに死が近づいていたなんて、想像もつきませんでした。

40代で知り合ったのにもかかわらず不思議と気が合い、Aさんと私が長年の友人のようになるのに時間はかかりませんでした。

独身だった彼女は恋も順調で、キラキラ輝いていました。

彼女の恋バナを聞いてはよく盛り上がりました。

私は結婚して長いので、付き合うか付き合わないかというところの恋の話はとても新鮮に感じ、楽しかったのを覚えています。

一方Aさんは、結婚し子どもを育てている私のことをリスペクトしてくれ、「Bさん(私)は憧れです」といつも褒めてくれました。

立場も違うので、仕事上の愚痴も私には話しやすかったらしく、よくAさんと話し込みました。

Aさんは怒っていても話がうますぎて面白いのです! 怒っているAさんを見て笑ってしまうほどでした。

「がんばれ!」と私に応援して欲しいがために言っているんだと感じ、いつも話の結びは「Aさんなら大丈夫! がんばれ!」そう言って応援しました。

そんなAさんの病が分かったのは2020年の4月。

ちょうど1回目の緊急事態宣言の直後でした。

病気が発覚して即入院だったので、引継ぎもできなかったのです。

コロナ渦だったのでお見舞いにも行けません。

LINEやテレビ電話で連絡すると、いつも元気に振る舞うAさん。

絶対辛いはずなのに...。

そして入院して3カ月後、突然Aさんが亡くなったと知らせがありました。

唖然としました。

Aさんからの最後のメッセージは「まだまだ朝晩冷えるから、体調管理に気を付けるんだよ」と私を気遣うLINE。

最後まで愛情あふれる人でした。

Aさんが去ってからしばらく経ち、今、思い出すのは彼女と過ごした楽しい日々です。

会えなくて寂しいけれど、Aさんの言葉を思い出すと、とても幸せな気持ちになります。

一緒に過ごした日々は、私にとってかけがえのないものです。

Aさんと過ごしてお互い褒め合ったこと、それが私にプラスになっているので、意識して人を褒めることを今でも続けています。

偏った意見かもしれませんが、人を幸せにすることが、自分も幸せにすることなんだと常々思います。

そしてAさんを見習って、独学ですが英会話の勉強を始めました。

40代でもどんどん成長できるんだ! と実感しています。

Aさんと出会えたことが私の宝物です。

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