42歳で引退を決意。水商売を離れる理由は、明らかな老いによる「年齢いじり」と「隠せないシワ」

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:ジー君のママ
性別:女
年齢:44
プロフィール:44歳のシングルマザーです。今は2人の子どもも独立して、のんびり独身ライフを満喫しています。

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28歳の時に離婚して、1人で2人の子どもを育てていましたが、子どもが大きくなるにつれお金がかかるようになりました。

昼だけの稼ぎでは生活が大変になってきたので、ダブルワークを始めようと、知り合いの店(ラウンジ)で夜のバイトをさせてもらうことになりました。

下の子が中学生に上がり、当時の私の年齢は35歳、遅咲きの水商売デビューでした。

自分で言うのもおこがましい話ですが、昔から私は若く見られる方で、35歳で水商売を始めた当時はよく20代に間違われていました。

夜の仕事でしたから、化粧も昼間より派手にしていましたし、髪も年甲斐もないほど盛っていました。

ドレスや店内の照明も、さらに若く見せてくれていたのだと思います。

中学生と高校生の子どもがいると話すと、たいていのお客さんは驚いて、そのびっくりする様子を楽しんでいました。

お陰さまで指名客も多く、毎日のように酔っぱらっていたくらいで、他に営業などの大した努力はしていませんでしたが、そこそこ人気があった方だと思います。

しかし41歳になり、ホステス歴も6年目に入った頃から、20代~30代のお客さんに「ほうれい線すご!(笑)」などと言われるようになりました。

髪をアップにしていると「もう顔を引っ張り上げないとダメな歳だね」と冷やかされもしました。

また、一緒の席に着いていた若い女の子と肌の質を比べられたり、ミニスカートでも履こうものなら「無理すると風邪ひくよ」と心配されたり...。

ゴワゴワになってしまった肌に化粧が上手くのらず、どんなに化粧をしても厚塗り感だけが目立ってしまいます。

またファンデーションがシワの中に入ったりして、若作りしようと塗れば塗るほど、髪を盛れば盛るほど、若いお客さんの「いじり」の餌食になっていました。

でも実際、化粧では隠し切れないダブルワークの疲労が、あからさまに顔に出ていたのでしょう。

立ちはだかる年齢の壁に限界を感じることも多々ありました。

最初の内はいじられるたびいちいち腹を立てていましたが、いつの頃からか自分から年齢を笑いのネタにするようになりました。

同じ席に若い女の子が着いていれば、その子を持ち上げたり、若いお客さんだとお母さんやお姉さんのように接するなど、歳相応の接客を心がけてするようになっていきました。

それからしばらくして、子どもが成長しそんなにお金が掛からなくなったという背景もありますが、ホステスの仕事に限界を感じて42歳で辞めました。

その後、同じ店に、短期のバイトで使ってくれないかと頼んだこともありましたが、「若い子が欲しい」とキッパリ断られてしまいました。

「もう若くない」と、引導を渡された気がしました。

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