こんにちは山田あしゅらです。
『13番さんのあな―介護家庭の日常―』というブログで義両親の介護の様子を嫁の目線で綴り始めて10年以上が経ちました。義両親と同居しながら介護をしていた当時のことを思い出しながら書いています。
前回の記事:状態は深刻なのに...なぜか低くなる「義父の介護度」を改善するには...⁉
デイサービスの利用日数を増やすため義父の介護保険の区分変更申請を出すことにしました。
そのためには義父にある程度協力してもらわねばなりません。
(協力といっても認定調査中、いつもの『ええかっこしい』を抑えてもらうだけのことですけどね)
そこで、義父に話を持ち掛けたのですが
どうも乗り気ではない様子。
デイサービスの利用日数を増やしたいと初めに言い出したのは義父の方です。
「どうして?」と聞きますと
と、どうも煮え切りません。
義父の介護保険の利用負担は当時1割。
毎月届くデイサービスの請求書を見ても
それほどびっくりするような金額ではありませんでしたが、義父にとってはそうでもなかったみたいです。
老人ホームに入所するより随分お金のかからない在宅介護ですが
複雑で理解しづらい介護保険のしくみや、この先がどうなっていくかまるっきり分からない自分の将来を思い煩い、あれこれ考えすぎて不安に落ち込む気持ちも少し分かる気がしました。
かつての
常軌を逸した散財を経て、すっかり『ケチ兵衛さん』になり変わった義父。
自分の身体すら思い通りに動かなくなった義父にとって最後に残った心の『拠り所』は、結局『お金』でした。
ケチ兵衛も散財も根っこは一緒で、『拠り所』に執着するあまりその使い道や意味が見えなくなってしまった。
...そんな感じに見受けられます。
わが家は同居を始めた時から家事はほぼ嫁の私が受け持っていました。
そして義父母二人分の光熱費と食費は義父から提示された金額を受け取って私がやり繰りする形にいつの間にかなっていたのです。
この間、多少金額の変動はありましたが、その頃受け取っていたのは2人分で1か月8万円。
そこで
私がこう提案すると
思った以上に義父の表情は明るくなり、私の説得にも素直に耳を傾ける気になったようです。
お陰でその後の認定調査とかかりつけ医の意見書作成は無用な義父のつっぱりに邪魔されることなく、スムーズに済ますことが出来ました。
後は認定結果を待つばかり。
難儀な性格に振り回されることも多く、最後の最後まで扱いが難しい義父でしたが、その言動の根源は義父自身の不安によるものがほとんどだったように思います。
義父の不安を徐々に取り除くことにより一歩前に進む按配で我が家の介護は少しずつ前に動き出すかにみえました。
しかし、思わぬ方向から事件はやってくるのです。
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