<この体験記を書いた人>
ペンネーム:妃莉紀
性別:女
年齢:42
プロフィール:5年前から夫の実家で義父母との同居中です。44歳の夫との間には6歳の息子が居ます。
5年前から夫の実家で暮らすことになりました。
75歳の義父、70歳の義母と同居しています。
義父母は自分たち用に居間や台所を増設し、これまで義父母が使用していた部屋や台所を、私達夫婦が自由に使用できるようにしてくれました。
家具や置物もそのまま置いてあります。
しかし、それらは動かすことが困難な重い物ばかり。
ただ一人、義父だけが軽々と持ち運ぶことができます。
義父は稀にみる怪力の持ち主なのです。
居間には複数のソファと木製テーブルが据えてあります。
重い家具を運ぶためのグッズを買ってみましたが、3人掛けソファの重さで壊れて動かなくなってしまいました。
ソファの後ろや下を掃除したいのですが、私が押してずらそうとすると、腰痛と頭痛に襲われて翌日寝込んでしまいます。
細長い掃除用モップで隙間を掃除するのがやっとの日々です。
義父にそのことを伝えたところ、「これなら掃除できるだろう」と言いながら片手でひょいとテーブルを持ち上げたので、自分の目を疑いました。
テーブルはソファよりも更に重いのです。
やはり居間の家具は私の手に負えません。
義父母に使って欲しいとお願いしたのですが、狭いから置けないと言われてしまいました。
使わないなら処分してもいいかと聞くと、質が良く高価なものだと説明されます。
撤去するわけにもいかず、掃除も模様替えもままならず、途方に暮れています。
また、家の様々な箇所に飾り棚が設けられていて、義父の趣味の物が展示されているのですが、それがまた一つ一つ重いのです。
大木の根や切り株を加工した物、石材を磨いた物、大きな貝殻や珊瑚を石膏で固めた物など、私一人では持ち運べないようなものばかり。
更に、展示物の下には義父が作った木材の台座が置かれているのですが、それも分厚くて重いのです。
それらのものをどこかから家の中まで持ち運んできたのかと思うと驚愕します。
さらに、重厚な物が好きな義父は石が大好き。
庭の周囲には巨石で石垣を廻らせており、庭のところどころに巨石が設置されています。
足元には隙間なく飛び石や砂利が敷き詰められていて、石だらけの庭です。
義母も夫も、土が見たい、洋風な庭にしたいと言っていますが、父の庭に手出しをできない状況です。
それでも義母が「元気なうちに大きい石をどうにかしてよ」と言うと、義父は重機を乗りこなして庭のレイアウトを変えようとしてくれます。
巨石と重機との間を飛び移るように行き来している少年のような義父の姿を見ると、本当に石が好きなんだろうなと感じます。
結局、庭をいじっても巨石が減った印象はないので、気に入ってる石ばかりだから手放せないのかなと思っていました。
しかし、同居する前の庭の写真を見たら、今よりもっと巨石がそびえ立っていたようでビックリ。
今も石だらけに感じるけれど、それでもだいぶ減らしてくれたということがわかった次第です...。
渋く重厚な物に囲まれた生活。
いずれ義父が怪力を発揮できなくなるようなことになれば、手に負えない重い物を手放す日が来るのかもしれません。
そうだとしても、私達の手では到底運び出すことはできないので、専門業者にお願いするのでしょう。
重い物と付き合う毎日も辛いですが、手放すための苦労や費用を考えると気が遠くなります。
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