<この体験記を書いた人>
ペンネーム:マンモス
性別:女
年齢:43
プロフィール:夫と子供一人と暮らすパート主婦です。
大型台風で実家が被害にあいました。
被害といっても停電、浸水といった大変なものではなく軽微なもの。
ですが、その被害は防げたと思うのです。
「対策をして」と言ったのにしてくれなかった父(70歳)。
心配やら呆れるやら......。
その台風は非常に大型で、接近前からニュースで「警戒せよ」「油断禁物」と繰り返し放送されていました。
実家から電車で1時間半程の場所に住む我が家も警戒をしなければいけない地域だったのですが、実家マンションはまさに台風の予想進路の直下。
「これは、うちよりも実家が危ない!」と一人で暮らす父に電話をしたのです。
電話に出た父は「台風、すごいのくるらしいな〜!」と興奮気味に話し、「お前のとこ、孫ちゃんも気をつけろよ!」とうちの心配をしてくれます。
私は「うちは気をつけるから大丈夫。でもお父さんのところの方が台風の進路に近いんだから、対策しなきゃ! ベランダのもの全部家に入れて。物干し竿もだよ。あと窓が割れた時飛び散らないように、テープで貼ってる人も多いんだよ」と風対策を指示。
そして、「絶対外に出ないようにね」とお願いしました。
それなのに、父は大丈夫だよの一点張り!
しかも当日は夜勤の仕事に行くというので、台風の中徒歩で3kmほども歩くというのです。
まさにその時間が直撃だというのに......。
夜勤を休めないかと聞いたところ、短気な父は「しつこい、うるさい!」と一喝、電話を切られてしまいました。
あー、これはダメだ......。
そう思いつつも、携帯電話のメールでともかく注意してと伝えましたが、父からは当然返信なし。
そして台風はやってきて、酷い傷跡を残して去ってきました。
インターネットで調べ、幸いにも実家は停電、水害がないことはわかっていました。
まあこれなら大丈夫だっただろうと電話をしたところ、明るい父の声が。
「いや〜! ベランダのもの出しっぱなしだったら、全部飛んでいっちゃったよ!」というのです。
父はベランダにあった物干し竿、サンダル、ハンガー、洗濯バサミといったものそのまま出しっぱなしで、夜勤へ出発したのです。
当然ベランダのものはどこかへ飛んでいってしまい、そして物干し竿は、隣りの家のベランダとのあいだにある衝立てを破壊しました。
お隣さんに謝って、これから修理を手配するとのことでした。
これを聞いて私は「あああ......」と軽く気が遠くなりました。
ベランダのものすら家に入れていなかったのかと......。
私が説得できていれば防げていただけに、周囲の人に申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
お隣さんもそうですが、どこかにとんでいったサンダルにぶつかった人がいるかもしれません。
さらに、そんな風の中、当たり前のように出勤した父。
無事だったからいいですが、危機感がなさすぎです。
「これからは気をつけるよ」と言った父でしたが、私は警戒心MAX。
その次にまた大きな台風がきたのですが、その時は実家に行って、口うるさく対策を指示したのでした。
人気の体験記:本名、住所、顔写真がネットに! 知らぬ間にSNSに登録していた89歳の父
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。