<この体験記を書いた人>
ペンネーム:コーンスネーク
性別:女
年齢:46
プロフィール:三人の息子を持つ主婦です。更年期も来て、休息期間を過ごしております。
義父は75歳。20代で父を亡くし、若くして家族5人の大黒柱となったという尊敬すべき人です。
現役の頃は職場まで2時間かかり、残業・徹夜は当たり前。休日まで接待というかなりハードな勤務だったそう。
しかし、その日々が報われ昇進し部長クラスになってからは、部下たちをまとめ、指導し、励まし合い、時には講習会を催していたといいます。
私が主人と結婚した頃はまだ現役だった義父。忙しく出張などこなしており、私は「すごい! リーダー職として行動力と責任感があるのだな......」とただただ感心しておりました。
またそんな義父は、家庭に帰ると途端に飼っているペットと本気でじゃれたり、ダジャレを言っては私達夫婦を和ませてもくれます。
仕事と家庭、両立させている姿しか見ていなかったのですが、たまに気になることがありました。
それは常に『上から目線』だということ。
そして、それはいつしか家族にとって「心配」から「ストレス」に変わっていったのです。
まずは、近隣との関りについて。
義父の住む場所は、幼馴染のいる仲良しな地域です。
しかし、知り合いの家族でトラブル......例えば病気や借金や子供との不和などで噂話を聞くと、義父は大きい声で「あいつら馬鹿だな~!」などと一方的に暴言を吐きます。
誰かに聞かれたら...とヒヤヒヤします。
次に、訪問セールスマンとの関わりについて。
義父はそもそもセールスの内容なんて全く耳に入れません。それより相手の営業力を素早く分析し、評価してしまいます。
しかも最後には大きな声で「そんなんじゃだめだわ! あなたはね......こうして、ああして...」とアドバイス。
長時間拘束した末にサヨナラです。
そして最後は、外出先でのお話。
夏休みに川にBBQに行ったときのことです。
わが家からは息子2人だけ参加しました。子供チームは川で楽しく遊び、大人はBBQの支度。義父は手際よく火をおこしてくれました。
すると、隣の若い世代のグループがどうやら上手く火が起こせない様子。義父は大きな声で「あれじゃーダメだわ!」。横にいた義母も笑う始末。
一緒にいた息子は恥ずかしくなった上に、何度もそのグループに睨まれて、帰るまで生きた心地がしなかったそうです。
以上、義父の「上から目線の行動集」でした。
行き過ぎていることに気付けず、時には他人の怒りをかってしまう義父。
最近ではトラブルから事件に発展したというニュースをよく聞くので、家族は義父を受け止めたうえで、義父の感情の温度を下げる対策を心がけております。
例えば「じいじ、ちょっとお顔がおっかいよ~」と子供を抱っこさせてみたり、「お父さん、あれってなんだっけ......教えて♪」と義父の得意な話題を振るなどです。
するとなんとか乗り切れることもでてきました。
たまにハラハラしますが、仕事マンでかっこいい義父。
人のためと思いすぎて行き過ぎてしまうこともあるのでしょう。
いろいろありますが、義父の姿にいろいろ学ばせて頂いております。
関連記事:えっ?耳を疑うセリフが...義父の「ええかっこしい」がさく裂!
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。