脳梗塞から復職した夫が、再びヘビースモーカーに。やめさせたい家族との攻防戦を長女が見事制す

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:向日葵
性別:女
年齢:51
プロフィール:12歳から23歳の3人の子ども&脳梗塞の夫と暮らす、ワーキングマザーです。

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7年ぶりに脳梗塞から復職を果たした夫(56)は、ありがたいことに、この半年間、体調を崩すこともなく欠勤せずに会社へ行ってくれています。脳梗塞の後遺症として半身マヒと軽い言語障害がある夫は、この7年間ほぼ家に引きこもり状態。正直なところ、今までずっと他人と関わらずに家の中で過ごしていたのに、果たして会社勤めが続くのか心配でした。しかし、そんな私の心配をよそに、夫は毎日休まずに会社へと向かいます。元気なころは寝る間も惜しんで働くような仕事人間だった夫。「やっぱり、仕事がしたかったのね」としじみ嬉しく感じたものです。ところが、ここにきて問題が発生しました。絶好調に見えた夫が、なんと、病気をしてからきっぱりとやめていた喫煙をはじめたのです。

ある日の朝のことです。その日は土曜日で夫は休みでしたが、決まった時間に薬を飲まなければならないため、私はいつもと同じ朝6時に朝食を作るためにLDKに足を運びました。すると、部屋の中にあるはずのないタバコの匂いが充満していました。眉をひそめつつ視線を巡らせれば、コタツの自分の席にどっかりと胡坐をかいて、タバコをスパスパと喫っている夫の姿が......。一瞬、驚きで動きが止まりました。脳梗塞のあと、きっぱりとやめていたのに、突然の喫煙再開に驚くばかりです。

「タバコ、あまり喫わないほうがいいんじゃない?」とやんわりとタバコを止めるように促せば「少しぐらいいいだろう」と不機嫌そうな答えが返ってきました。慣れない事務仕事でストレスが溜まっているのかもしれないと思い、あまり強く言わずにいたのがいけなかったのかもしれません。夫は見る間に昔のヘビースモーカーぶりを発揮しだしたのです。毎日灰皿にこんもりと吸い殻が小山を作る様子にさすがに心配になり、「喫いすぎなんじゃないの?」と少し強めに言った瞬間、「俺の勝手だろう!」と夫は烈火のごとく怒りだしました。夫の言い分を聞くと、どうやら同居している次女(18)と長男(12)にもそれぞれ個別に注意されていたようで、私の強めの言葉が追い打ちをかけてしまった様子です。

脳梗塞以来、めっきり短気になってしまった夫。医師からはタバコは厳禁と言われています。健康のためにもどうにかタバコをやめさせたいと頭を悩ませているところに、就職して他県で暮らす長女(24)から夫あてに小さな宅配便の荷物が届きました。何を送ってきたのかと、夫と二人で頭を突き合わせて荷物を開けると、中から出てきたのはなんと電子タバコ。夫の顔を覗き込むと、いかにもバツが悪そうな、それでも嬉しそうな笑顔が浮かんでいました。そういえばつい先日、娘に用があって電話をしたときに、「お父さんがタバコを喫い始めて困ってる」とグチをこぼしたことを思い出しました。ああ、そういう解決方法もあったのかと、目から鱗がポロリ。私は完全にタバコをやめさせようと思うあまり思考が固くなっていたようです。長女の優しい気遣いに、私のイライラもすうっと溶けていきました。

その後、夫のタバコの本数は劇的に減りました。娘からのさりげないプレゼントが、夫の喫煙量を減らしてくれたうれしい我が家のエピソードです。

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