明るい笑顔を絶やさないキャシー中島さん。インタビューの間も、テレビや雑誌の印象そのまま。そこにいるすべての人を包み込むように、優しい言葉で話してくれました。あふれるようなその健やかさの秘密は何でしょう。キャシーさん流の健康習慣を聞きました。
嫌なことをため込まない。心はいつも軽やかに
元気の秘訣? そうね、根に持たないことかな。
精神的にいつもリラックスしているから、嫌なことがあっても、日々そんなにつらいと思うことはありません。昨年は皮膚がんを患いましたし、指の病気をしたこともあります。でも、年を重ねれば多かれ少なかれ体の不調は起きうることで、自分が特別なわけではありません。そういう風に受け止めています。
もちろん、自分ががんだと聞いたときにはショックを受けました。でも、自分を信じていましたから。サポートしてくれる家族の愛情もあって、心が病んでしまうことはありませんでした。
これから先も何が起きるかわからないけど、おかげさまで、両親が丈夫に産んでくれました。今は朝起きて、今日もお天気だわとか、今日は雨ね...と思い、1日を始める...。そんな生き方をしています。
日々のプチ不調は、前向きに自分で対処
ふり返ってみると、60代になってから足腰が痛かった時期がありました。どうしようかなと思って健康書を読んでみたら、筋肉を鍛えろとか、貧乏ゆすりをするといいって書いてあってね。一生懸命やってみたら、3カ月くらいで治ってしまいました(笑)。
あれは人生の切り替えどきだったのかな、だから体のあちこちが痛かったのだろうと解釈しています。
他に健康のために特別な運動はしていませんが、毎日、5000歩くらいのウオーキングは欠かしません。50代半ば過ぎにはね、夫の勝野洋(かつのひろし)とふたりで夢中になって2時間くらいウオーキングしていたこともあったんですよ。そのころに足腰はだいぶ鍛えられたから、5000歩くらいはぜんぜん平気なんです。
健康診断の結果が、私たち夫婦の誕生日プレゼント
人間ドックは毎年受けています。40歳になったときに、夫とその結果をお互いの誕生日のプレゼントにしようと決めて、もう25年くらい続けています。
検診を受けると、2週間くらい後に結果が届くでしょう? それを見せ合って、「あなたはお酒を飲み過ぎたから、この数値がよくないじゃない?」「お前は食べ過ぎだから、肥満って書いてあるよ」なんて、笑って話すんです。加齢のせいで数値は多少変わってきたけれど、いまのところ理想の範囲内にありますよ。
検診を受けて体の傾向を知っておくって、心強いですよ。何かの数値が昨年より急に悪くなったら、どこかがおかしいとわかるでしょう? わかればすぐに診てもらえます。
肺がんで娘(七奈美さん)を亡くしてからは、まわりの人にも勧めるようにしています。とにかく行きなさいって。
後編「人との絆を絶やさない キルト作家・キャシー中島さん(3)」はこちら。
キャシー中島(きゃしーなかじま)さん
キルト作家。ハワイアンキルトやパッチワークキルトの作品を数多く発表し、国内だけでなく、海外にも赴いてその指導にあたる。キルトの本場アメリカでの評価も高い。一方、タレント活動も。俳優・勝野洋の妻として、手芸家・勝野洋輔の母としてパワフルな毎日を送っている。著書は『キャシー中島のわくわくハワイアンキルト』『キャシー中島&洋輔のいつでもハワイアンキルト』(共にKADOKAWA)他多数。