夫の休肝日を巡って、勃発した妻との冷戦。さて、その行方は?

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:kame
性別:女
年齢:52
プロィール:晩酌を楽しみにしている夫、夫の体が気になる私。そんな二人で取り決めたのが休肝日を取ることだったのですが......。

夫の休肝日を巡って、勃発した妻との冷戦。さて、その行方は? 6.jpg

私の夫はお酒が大好き。毎日の晩酌を楽しみにしています。しかし、50代半ばを迎えたあたりから、「疲れが取れないな~」なんて言葉を聞くようになりました。以前、医師から「疲れは肝臓からもくる」という話を聞いていた私は、肝臓=お酒と考え、少し控えたほうがいいのでは?と思うに至りました。夫にはずっと健康でいてほしいとの願いから、「休肝日をつくる」という提案をしてみたところ、「それいいかも」とあっさり受諾。結果「1週間に1回、水曜日を休肝日にする」ということに決まったのです。

こうして1週間に1度の休肝日チャレンジは順調にスタート。夫自ら「今日は水曜日だから休肝日だな~」とつぶやきながら、その日はノンアルコールビールを楽しんでいました。しかし、飽きてしまったのか、あるいはやっぱり毎日お酒を飲みたいのか、徐々にその様子に変化が現れ、なんだかんだと言い訳しては休肝日をなかったことにしようと企み始めました。

とある水曜日には「格闘技があるからお酒飲みたい」と言い、また別の水曜日にはわざわざおつまみを買ってきては「あ、こんなところにおつまみがある! お酒飲まなきゃ!」なんて、子どもじみた手を使うのです。そうなると私は不機嫌になり、夫は少し意固地になった様子を見せ始め、その結果週1回の休肝日は夫婦がにらみ合う戦いの日となってしまいました。夫にはそれが嫌だったみたいで、ついには水曜日に限って「仕事の飲み会」とやらを入れるようにまでなってしまったのでした。それでは何の意味もありません。むしろ飲み会となるとお酒の量が増えてしまいます。

私は、夫の健康が心配なだけなのにこんな展開になるなんてと、困り果てていました。その上、夫にとって私が「好きなお酒を取り上げるいじわるな妻」となっているように感じると理不尽さをぬぐいきれませんでした。

そこでサクッと作戦変更。北風作戦から太陽作戦にシフトです。このときの私の作戦は「休肝日やめてもいいよ」作戦。「休肝日ルール」に縛られず夫の意思に任せてみることにしたのです。
てっきり文句を言われると思っていたのでしょう。私の「休肝日やめてもよい」発言は夫に安堵とともに困惑をもたらしたみたいで、夫は不思議そうな顔で私を見ていました。そこで、夫に休肝日を取ってほしかったのは体が心配だったこと、仕事で十分な力を発揮するには健康管理が必須だと感じていたこと、そしてそれは妻である私の役割だと思っていることなどを素直に話してみたのです。すると夫は申し訳なさそうな表情に変わり、「ホントにゴメンな」と伝えてきました。

この話し合い以来、休肝日を迎えても私たちが険悪になることはなく、「今日はどうするの」と聞く私、「明日でもいい?」と遠慮がちに聞いてくる夫という構図に変わりました。

休肝日をつくって肝臓を休ませるのも大切なこと。ですが、それを超えるストレスを夫に感じさせてしまっては本末転倒以外の何物でもありません。そのことに気づいてホントによかったと思います。そして今のゆるーい感じの「休肝日」がこれからも続くことを祈っています。

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