「俺は他の子と違うかもしれない」親の暴力、家庭崩壊...生きづらさを訴える中学生の息子/chii

モラハラDV夫との異常な結婚生活を振り返っています。

いろんなことを乗り越えて、今やっと平穏な暮らしを取り戻すことができました。

本当に波乱万丈な結婚生活だったのですが、その中でも忘れられない出来事を書いていこうと思います。

【前回】DV夫と、荒れる中学生の息子。夫は些細なことで激高し、私を突き飛ばし、家から引きずり出した/chii

【最初から読む】モラハラ結婚生活から熟年別居に至るまで。新婚旅行先のハワイで夫は豹変した/chii

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娘が18歳で家を出てからも、私の家族は、どんどんと家庭崩壊へと向かっていきました。

中学校に進学した息子は、部活動は野球を選び、勉強に部活にいろいろと頑張っていました。

一年生の時は何の問題もなく楽しい学校生活をおくっていたのですが、異変が現れたのは中学二年生の頃です。

ある日、息子は「俺は他の子と違うかもしれない、病院に行きたい」と言い出しました。

息子は、友達にからかわれたら、笑ってすますことができずに、手が出てしまうそうです。

怒りを止めることができない、「それってもしかしたら発達障害と言われるものかも?」と私の頭の中を不安がよぎりました。

家の中でも、物を投げる、物を壊すなどしてよく暴れていたのです。

私はモラハラDV夫をと同じような行動をする息子にショックを受けていました。

そのほか、忘れ物をよくする、人の話を聞いていないことがあるというものもあり、本人も診断を受けたいというので心療内科の思春期外来を受診することにしました。

当時の息子は、「自分は他の子と違う? いや自分は普通」だと、毎日葛藤していました。

思春期外来は自宅から40分くらいの場所にあり、予約制でしたが、2カ月待った後に、息子を連れて行きました。

まず私が呼ばれ、家庭環境のこと、学校で起こっている困ったことなどを話し、その次は息子一人で問診をされました。

自分が何を悩んでいるか、たぶんうまく話せなかったのではないかと思います。

その後、知能テストみたいなものを2時間くらいかけてやりました。

診察室から出てきた息子は、疲れた顔をしていました。

無言で家に帰りついた私と息子。

心療内科を受診したことは夫には内緒でした。

1か月後、息子と結果を聞きに行きました。

特定の診断はされませんでしたが、知能は平均より高いけれど、ある部分が極端に低い数値が出ていると言われました。

発達障害の傾向はあるが診断までつくか微妙な「グレーゾーン」だった、ということだったのだと思います。

一緒に行った息子は帰り道で、自分の靴を脱ぎ道路に投げつけるという行動をとっていました。

「チクショウ!」と何度も言って。

息子は、思い悩んでいた「自分は他の子と違うのでは」という疑念を否定してほしかったので、ショックだったのだと思います。

病院側からしばらく通ってカウンセリングを受けてはどうかと言われたのですが、息子はそれを受け入れませんでした。

その後も息子はしばしば暴れたので、私は一人でカウンセリングを受けに行きました。

家庭環境について、小さい時から父親に暴言を吐かれて虐待に近いこともされていたこと、子どもたちの前で、私がDVを受けていたことなど私はすべてを話しました。

発達障害とは「生まれつきみられる脳の働き方の違いにより、幼児のうちから行動面や情緒面に特徴がある状態」のことを指すそうですが、先生からは、虐待を受けることで似たような症状が現れることがある、といったことも聞きました。

息子は中学校で、ずっと生きづらさを訴えていましたが、病院で受けた診断を受け入れることもできていませんでした。

当時も今も、息子の生きづらさの原因が生まれつきのものなのか、虐待によるものなのか、いまだに不明です。

ただ普通の家庭で愛情いっぱいに育てられなかったことは確かです。

父親からは、毎日のようにおまえはだめな人間だと言われ続け、セルフイメージが極端に低い子になっていました。

私もそれは同じで、自分はだめな人間だって思い込み、よく人と比べては落ち込みました。

息子と私は、夫から離れることによってかなり回復したと思います。

娘もそうです。

「離れなかったら? 逃げなかったら?」私たち親子はどうなっていたんだろうと、時々思います。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
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chii

モラハラDV夫の家を飛び出し、7年目のchiiと申します。離婚には応じてもらえずに、現在も熟年別居中です。つい最近、共に暮らしていた大学生の息子が自立をして一人暮らしになりました。某スーパーでサービスカウンターの仕事をしています。パートなので生活は楽ではありませんが、結婚生活が地獄だったからこそ、現在の一人の時間に幸せを感じています。別居直後から書き出した「60代小さく暮らす」お一人様の老後がテーマの「お茶のいっぷく」を書いています。

※毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

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