アメブロで「~こんな事を言っちゃあなんですが!~」を運営しているかづと申します。
息子の通う高校でPTAの会長に選出された時のお話です。
【前回】おかしいことはおかしいと言うのが私だ! 誰も言い出せなかったPTAの謎慣習をぶった斬る!
私がPTA会長になって1回目の定例会で「退任した元会長の会議出席は認めない」と「来賓のお弁当代は学校に請求する」件が承認された。
会議終了後、本部役員だけ残って会議の内容についての話し合いがあるのだが、下条さんは副会長にもかかわらず黙って帰ってしまった。
恐らく元会長の米沢さんが下条さんをPTAに推薦したのは、自分の意向をPTA内で推し進め、また以前のように自分が出席できるようにするために差し向けたんだろうが、こっちもそう簡単に通せるわけがない。
この件で下条さんが元会長米沢さんの回し者だということを、役員・委員に知らしめることが出来た。
これでもう大人しくなってくれればいいのだが。
気を取り直して...。
他の学校でどうなのかは知らないが、私が会長になってからというもの大きなことから小さなことまで色んな相談事で自宅に電話が掛かってきていた。
今のように個人情報をうるさく言う時代じゃなかったので、PTAの総会資料に載っている役員名簿には、フルネームから住所に電話番号まで記載されていた。
ある日のこと。
「もしもし、会長さんですか? 〇年〇組の○○の母親です」
「はい、そうですけど? 何でしょうか?」
「今朝うちの息子が校門の風紀検査で引っかかって、帰されてきたんですよ!」
保護者からの電話だったが、えらい剣幕でまくしたてる。
朝登校したら校門で教師数人から止められて、服装違反だからと帰されたらしい。
制服の下にカラーシャツを着ていたらしく、今すぐその場で脱げと言われたが脱がず、脱がないなら着替えてこいと帰されたという。
これのどこに文句が?
「だって、うちの子が止められて怒られている周りを、同じようにカラーシャツ着ている子や、見るからに風紀違反をしている子がすり抜けて学校に入ってるんですよ!? おかしいですよね!! なんでうちの子だけが止められなアカンのです? うちの子を止めるんやったら、風紀検査を徹底して全員ひとり残らず止められなアカンのとちゃいますか!? うちの子だけが捕まったんです!!」
自分の子だけが捕まったのが不服だったのか。
「あのですね、他の子が風紀違反をしていることと、お宅のお子さんが風紀違反をしていることとは別の話やないですか?」
「どういうことですか!?」
「お宅のお子さんが風紀違反をしていたから止められたんですよね?」
「他の子もカラーシャツ着てたって息子が言いました!」
「いや、ですから、お子さんが違反してたから捕まったんですよね?」
「なんでうちの子だけが捕まるんですか!? おかしいやないですか!!」
「いや、だからぁ、『うちの子だけやないのに!』じゃなくて、うちの子が風紀違反をしてたから捕まったんですよね? うちの子が違反したことと、他の子が違反してることは別の話じゃないですか?」
「だって不公平やないですか!」
「『うちの子が違反して捕まってるのに、他の子は見逃がされてるから指導を徹底するべき』というのならわかります。それならばその旨を生活指導主任に伝えて徹底して頂くように言います。 けれども違いますよね? 『他の子も違反してるのに、なんでうちの子だけ捕まんのよ!』とおっしゃってる訳ですよね?」
「そーです! おかしいやないですか! 差別です!」
「他にも違反している子がいたのに、一人の生徒に先生方が集中していたせいで、他の違反生徒たちがフリーパスで校内に入っていったことに対してのクレームではなく、自分の子だけが捕まったことに対してのクレームですか?」
「そーです!!」
「失礼ですが、入学した時の書類の中に親が書く誓約書があったと思うんですが覚えていらっしゃいますでしょうか? 【生徒に校則を守らせます】っていう内容の書類ですけど。全員提出しているはずなんですが、それを踏まえてですね、カラーシャツを着て行っていることに対して、親御さんの責任はどうお考えですか?」
「私、子どもより先に家を出ますから何を着ていってるのかなんて知りません!」
「それは各ご家庭の都合の問題であって、同じような状況のお子さんでもカラーシャツを着ていかない生徒さんが大多数ですよ? 校則を守らせますって誓約書を提出しておきながら、子どもの違反に関して保護者が『知りません!』って言ってしまったら、子どもに対する責任は誰にあるんですか?」
「もう結構です!」
ガチャン!! ツー、ツー
こんな話を聞いて、PTA会長が味方になって学校側に文句を言ってくれると本気で思っているのが不思議だが、これがこのひと一人じゃないのが驚きなのだ。
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