アメブロで「~こんな事を言っちゃあなんですが!~」を運営しているかづと申します。
息子の通う高校でPTAの会長に選出された時のお話です。
【前回】「それって本当に必要なこと?」PTAと学校教職員の協力関係を根本から見直してみた
前年度はPTA副会長として様々な活動をしてきたが、やはりこれはおかしいと思っていたのがダントツで【元会長の会議出席】だった。
私が元会長の米沢さんから最初に聞かされていたのは、定例会の日時を元会長に知らせなければならないということだった。
ところが議事録を見ても規約を見ても、元会長が会議に出席するなどということはどこにも書いておらず、よって会長が元会長らに日時をお知らせしなければならないことは無い。
ましてやその元会長が会議内で発言し、さも決定権があるようにふるまうことなど認められるものではない。
元会長の米沢さん曰く、「元会長はいつ何時でも会議に出席できる権限がある」とのことだが、それは暗黙の了解のもとで、いわば元会長らが勝手に決めていたことなのだ。
皆さん大人なので、波風立てないようにと誰も何も言わなかっただけのことであり、誰も認めてはいない。
もしPTA内で揉め事を起こして我が子に何か影響があったらと思うと、言いたいことも言わなかったのだろう。
「昨年の1年間で私が個人的にですが『おかしい』と思っていたことを、皆さんで審議していただきたいと思います。
まずは2~3年生の方はご存じですが、この定例会に毎回元会長の方が出席しておられました。私は今まで色んな役員をさせていただいてきましたが、会長が退任後も【元会長】という立場で定例会に出席して発言し、『これはこうすればいいんじゃない?』と決定を促すような発言をしているのはここが初めてです。アドバイザーや顧問としての立場ではなく、単に【元会長】がです。
今年の場合でしたら総会で退任された清水さんがそれにあたります。それも『いったん会長になったらこの先ずっとその権利がある』とも私は聞かされていて、昨年度の最初の頃はずっと元会長が出席されていました」
この時点で今年新たに入った役員や委員達がざわざわした。
「私はおかしいことはおかしいと言う性分なので、元会長が会議内で決定するように発言するたびにことごとく異見を言いましたら、ご自分の意見が通らないと察したのか、途中から全く来なくなりました。そこでですね、今後私が退任した後にまた出席しに来る可能性も考慮して、この際明確に決めておきたいと思います。っていうか、何年も前に退任した会長が定例会に出席して発言して、『これはこうでいいでしょ!』なんて次々と決めようとするのを経験した方はいらっしゃいますか?」
皆が首を振る。
「続きまして、毎年行われる体育祭ですが、これも会長から元会長の皆さんにご招待状を出してお呼びするんですね。個人的に。そして当日来られる元会長の方々のお弁当を発注するんですが、このお弁当代1人2千円ほどが全てPTA持ちです。(「えー!」と声が上がる)
元会長の皆さんはお祝いを持参されるんですが、これは校長に渡されますからPTAには入ってきません。PTAに入ってくるお祝いならお弁当代が出るのも理解できますが、学校に入るお祝いなら今後は学校が用意するべきかと私は思います」
高校生にもなったら体育祭を見に来る保護者は少ない。
来ても我が子の競技のみを見て帰る保護者が多い中、本部と担当役員は参加競技以外に体育祭のお手伝い自体何も無いが、開会式から閉会式まで参加するのでお弁当が出る。
これは700円程度の物だが、元会長たちの分も同じ【お弁当代】として計上される。
「いちいち聞く人はいないと言っちゃあそれまでですが、知らない人が見れば役員は相当お高いお弁当を食べているんだと誤解されかねません。これに関しては、今後招待状だけなら【通信費】から出して発送しますが、元会長の【お弁当代】は学校側に請求したいと思います」
「はい!」
1年の学年代表が手を挙げた。
「最初の教職員の飲み代もそうですが、そのお弁当代も承認されていないんですか?」
「はい、されていません。というか、審議もされていません。飲み代同様に、『PTAが自主的に出した』出費です。お弁当代に関しては学校側から出してくれと言われたわけではないですが、ずっとこの形が延々と受け継がれてきたようです。これも会長と会計しか知らない出費としてです。ですので、皆さんが『お弁当代くらい出してあげてもいいじゃない?』と思うのであれば今まで通りですが、『それってPTAが出す筋じゃない』と思うのであれば廃止します」
「今までそれはどこから出ていたんですか?」
「飲み代は総会費からで、お弁当代やお茶代は会議諸費や予備費からです。けれども承認をいただいて出費しているのではなく、会長と3年の会計のみで出していました。会計さんは毎回どこから捻出するのか大変だったようですけど、(今年3年の会計)黒木さんにはそんな苦労をしていただきたくないので皆さんに公表して審議することにしました。私も自分のお金じゃないのに、審議もしない役員の皆さんが知らないお金を黒木さんに『出しといて♪』と言いたくないですから」
1年生のみならず、薄々は感じていただろう2年・3年の委員達からも動揺の声が出た。
「では以上のことに関して決を採りたいと思います」
「ちょっと待って!!」
またもや副会長の下条さんから声が上がった。
「今までずっと出してたんやろ? それをやめるって!」
私は隣に座る下条さんに顔を向けて言った。
「元会長の米沢さんにご連絡されるんでしょうから、どうぞお伝えください。その方が早いですから」
下条さんは黙って下を向いた。
昨年度の3年がいるなら味方もしてくれるだろうが、今ここであなたの味方はいるかしら?
下条さん以外全員が手を挙げて、この2件は決まった。
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。