<この体験記を書いた人>
ペンネーム:みけ
性別:女
年齢:51
プロフィール:両親と同じ敷地内に住んでいる51歳自営業。
80歳の父は食材の好き嫌いは少ないのですが、偏食で凝り性です。
料理の好き・嫌いではなく、その日の気分で食べる・食べないを決めます。
なので、前の週ガツガツ食べていた料理を、次の週には一口も食べないことも珍しくありません。
それだけでなく、凝り性でハマるとトコトン食べ続けるのです。
つい先日までは、揚げせんべいにハマっていました。
揚げせんべいは、うちの地域のソウルフードならぬ「ソウルおやつ」とでも言いましょうか、一年中食べられています。
家庭では鏡開きの時にお供えのお餅を小さく砕いて素揚げにし、醤油をサッとかけるのが定番で、お店には他にも青のりや七味唐辛子をまぶしたのも売られています。
私も大好きな揚げせんべいですが、ご近所さんにいただいた揚げせんべいを食べた拍子に父がハマりました。
分けてもらいたい私と母を横目にほぼ1人で食べつくしてしまうと、次の日からは購入開始です。
私が仕事で出掛ける時はほとんど一緒に行くのですが、普段は買い物に立ち寄っても車から降りようとしないのに、揚げせんべいのためにはそそくさとお店に入っていきます。
そして晩酌の時に、買い漁った揚げせんべいを日本酒で楽しむようになりました。
食事は出てきたのを食べるだけの父が、自ら小鉢を持って来て揚げせんべいを味付けごとに分け入れて楽しむほどの凝りよう。
ちょっと微笑ましくもありましたが、でも、米×米ってどうなのよ? お腹は膨れますがダメですよねぇ。
私も食べ始めると止まらなくなる時があるので、父がハマるのも分かるのですが、さすがに「それだけ」ではよくないと思います。
「少しは野菜を食べるとかしないと体に悪いよ」
「お酒とせんべいが夕飯でいいわけないでしょ?」
なんて言ってみたのですが無視されました。
揚げ物で胃がもたれるのか、胃薬を飲みながら食べ続ける姿には呆れるばかり。
他にも、トマトに凝ったこともありました。
どこかで「血圧対策に良い」と聞いたのがきっかけですが、旬の時期じゃなくて値段がちょっと高い時期だったのを覚えています。
毎晩、食卓に並べないと不機嫌になるので仕方なく出していましたが、トホホな思い出です。
そんな父は、これからも何かにハマって気が済むまで食べ続ける困った食生活を送るのでしょう。
3年前に大きな病気をしているし、年齢のこともあって心配になります。
でも、父は人の言うことを聞かないわがままな性格。
止めても無駄なら、せめて体に良い物にハマってくれるよう願うばかりです。
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