<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ちろ
性別:女
年齢:45
プロフィール:夫と二人暮らしの会社員です。
4歳年上の夫は20代の時に大病を患いました。
難しい手術が成功して、リハビリを経て今の会社に就職しました。
私は夫の会社の系列会社に勤めています。
夫の会社に応援派遣された時に知り合い、結婚しました。
夫は月に一度、検査も含めて通院していますが、私も一緒に行って結果を教えてもらっています。
病気の再発もなく普通に生活していますが、近ごろ、本人は体力と筋力の低下が気になっていたようです。
それでも「新しい事をしたい」と、自ら新支社への転勤を希望しました。
住まいも変える必要がある遠方でしたので、私も上司の計らいで派遣という形で転勤することになりました。
夫は昇進も決まりやる気満々で、引っ越しそっちのけで体力を付けるためにランニングまでしていました。
それなのに...。
2週間後に支社での勤務が始まると、なんとたった2日でリタイヤ。
更に驚いた事に「退職」までしてきたのです。
どうしてそんな性急な事を...⁉
夫に聞くと、「体力的にキツくて仕事を続ける自信がなくなり、昇進までさせてもらったのに申し訳ないと思い、退職を決めた」とのことでした。
思わず私は声を荒げてしまいました。
「3日後にそこで仕事が始まる私の事は考えなかったの?」
すると、夫はあっさりと。
「考えなかった」
...それどころか、こう言ったのです。
「俺がこんなになったら、普通はお前も行かないよな?」
...2人で仕事をなくして、どうやって生活していく気でしょう?
私への風当たりは強いと思いますが、行かない訳にはいきません。
私は予定通り3日後に出社しました。
職場の人達は事情を知っていても「夫は夫」と考えてくれる人が多く、露骨な態度を取る人はほとんどいませんでした。
有り難くホッとしましたが、問題は「肝心の夫」のほうでした。
私が仕事から帰宅すると、必ずこんな嫌味を言うのです。
「今日も忙しかったのか? 会社に気に入られているもんな」
「仕事が出来るからやる事が多いって思うなよ。女だからいいように使われてんだよ」
「俺の事で怒られないのも、正確にはお前はよその会社の人間だからだよ」
なるべく反論せずに聞き流すようにしていますが、私が悪い事をした訳ではありません。
私は転勤したいと思っていなかったのに、夫に付き合って転勤したのです。
収入が半分になるし、少しでも残業して稼がないと...と考えている私の方こそ、夫に嫌味を言いたいくらいです。
夫が辛くて悔しい気持ちなのは想像できます。
希望が膨らんでいただけに、はじけた衝撃も大きかったのだと思います。
それでも...一方的に言われているだけの状態にモヤモヤしています。
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