30年ぶりのプチ同窓会。目的はネットワークビジネスの勧誘だったなんて...

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:お茶さん
性別:女
年齢:53
プロフィール:地元を離れて関東で働いています。地元には盆暮れの2回帰れば良いくらいです。

30年ぶりのプチ同窓会。目的はネットワークビジネスの勧誘だったなんて... 10.jpg

高校まで過ごした地元を離れて早30年以上。地元の友人に会うこともなかなかありませんが、最近はSNSでみんなの近況を見て、頑張っている姿に励まされていました。

そんなSNS仲間の1人が上京することになり、それに合わせてみんなで軽いディナー会をしよう!と決まりました。
総勢6人のディナー会でしたが、うち4人は本当に30年ぶり。待ち合わせしたお店の前でお互いの顔を見て「久しぶりー!」の大騒ぎ。ワイワイとお店に入ってディナーが始まりました。

綺麗な個室のお座敷でおいしい和食のディナーをみんなで食べながら、ワーワーキャーキャー中学や高校時代と変わらない時を過ごしました。

この年になるとやはり「子供のこと」「親の介護」「自分の病気」が話題になりますが、その中で「自分の病気」の話がその日は一番盛り上がりました。
更年期障害、腰痛、老眼など、みんな「あるある」と病気の話をしたり聞いたりしていました。

そんな時に、幹事を引き受けてくれた子が「あまり病院や薬に頼りたくないよね。自然由来で治れば良いわね」と言い出しました。

「そうね、薬を飲まずにお茶とかで治れば良いよね」と適当に話をしている最中に、お店の時間制限で1次会は終わりました。

まだ時間があったので2次会も6人全員で場所を変えて飲みなおしました。

今度はワインのお店でみんな楽しく飲んでいると、何故かまた自然由来のお茶の話になりました。

私と2人の友人は「またお茶の話?」と思っていましたが、他の3人は納得顔で話したり聞いたりしています。

久しぶりに会った友人の話の腰を折るのも嫌なので、そのまま聞いていると、そのお茶は普通に販売しておらず、販売の権利を持っている人からしか購入できないネットワークビジネスのものでした。

「がんも治る」「医療費削減の為、自治体でも購入している」「どんな病気でもよくなる為、製薬会社から睨まれている」など、熱心に話す友人の口から出てくるのは、こちらの心が冷えてくるような言葉のオンパレード。

「30年ぶりに会っていきなりネットワークビジネスの話って、どういうこと?」と、その場で怒れば良かったのかもしれません。
でも久しぶりに会う友人との会食を本当に楽しみに出かけた私が間抜けだったと思うと、寂しすぎて怒る気力も湧きませんでした。
せっかく美味しかった食事も台無しです。
2次会の最後にお試しのお茶をもらい、作り笑顔でおひらきとなりました。

その友達とは今でもSNSでは繋がっているので、私が何かアップすれば「いいね」をくれたりコメントしてくれたりしています。私も「いいね」やコメントを返します。

でもネットワークビジネスの話題をした友人とは、なんとなく前より距離が出来た感じは否めません。

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