<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ちもて
性別:女
年齢:52
プロフィール:子育てはほぼ修了。勝手気ままに暮らしたい、海外旅行大好き主婦です。
70代半ばの義母は、10年前に義父が亡くなってからは1人で暮らしています。もともと仕事をバリバリしていた人で、料理に関してはあまり興味がなく、1人になった今は必要最小限の自炊をしているようです。
それでもわたしたち家族が遊びにいくと、もてなそうとしてくれ、まず大型スーパーへ一緒に買い出しにいきます。義母は次々にカートへ食材を入れていき、こんなにたくさん食べられる?と思うくらい買い込みます。
それはいいのですが、家に帰って買った食材を冷蔵庫に入れようと開けてびっくり。冷蔵庫の中は、もうこれ以上何も入らないくらいびっしりとモノが詰まっているのです。「お義母さん、これどこに入れたらいいですか?」と聞きながら、なんとかすきまを探そうと、パズルのように中のモノを手にとって出し入れしていると、さらにびっくり。ウスターソースやマヨネーズ、味噌や焼肉のたれ等々さまざまな調味料が、ほとんど賞味期限切れなのです。
それも数日や数週間レベルではなく数カ月、モノによっては3年前!と驚愕するような切れ方なので、食材を入れる前に冷蔵庫の整理をしなくてはなりません。
こんな状態であることは義母もわかっていると思うのですが、それなのになぜあんなに買い込んだのかと不思議でたまりません。
賞味期限切れのものは捨てれば済むのですが、おそらく冷蔵庫に入れなくても大丈夫だと思われる食材(巨大な壺に入った梅干しやらっきょう、はちみつなど)や、誰がこんなに食べるのかなと思うような量の手作りのジャム類が幅を効かせる庫内は、整理をするにもいちいち義母にどうしたらいいか聞かなくてはならず、一向に進みません。
義母は料理が好きではないくせに、なぜか保存食の類は大量に手作りするのです。家は綺麗に片付いているし、整理整頓は得意なはずの義母なのに、冷蔵庫内だけは片付けられないのが本当に謎です。
それからは夫と時折義母の家を訪ねては冷蔵庫チェックをするようになりました。
夫は、もったいないと思うのか買ったものをなかなか捨てられない義母を諭して「お腹を壊したらもっと面倒なことになるから」と賞味期限は守ろうと言います。義母は「ソースなんかちょっとくらい賞味期限が切れてても大丈夫よ」などとブツブツ言いながら渋々捨てるのですが、数カ月行かないとすぐ冷蔵庫は満タンになっています。
買い物でストレスを解消しているのか、1人暮らしの寂しさを紛らわしているのかと考えながらも、また年末年始は冷蔵庫の片付けしなければな......とため息が出る今日この頃なのでした。
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