<この体験記を書いた人>
ペンネーム:もなか
性別:女
年齢:44
プロフィール:5歳年下の夫と2人で東京のはずれで暮らしています。結婚3年目。
2年前、結婚を機に引っ越しをしました。
新しい地域には、それまで20年ほど勤めた職種の仕事がなく、全くの異業種で派遣で働くことになりました。
新しい職場は待遇が良く、仕事はやりやすくて安心できました。
しかし長年忙しい職場にいたせいか、同じ派遣の同僚はずいぶんのんびりしている印象でした。
しばらくして、進まない話し合いを何時間も毎日している人たちが気になり始めました。
のんびり過ぎやしないか、とその輪に入っていなかった隣の席の同僚さんに話しかけたところ、彼女は目を輝かせ「そうでしょう!」と乗ってきたのです。
それをきっかけに良く話をするようになり、そんな愚痴で盛り上がって結構仲良くなっていました。
その彼女Aさんは決して年齢を教えてくれなかったのですが、恐らく40代半ばから後半だと思います。
しかし、Aさんと話をしていると、ときどき違和感を覚えるようになってきたのです。
ろくに話したこともない人たちのことを必要以上に悪く言うのです。
想像で決めつけて「あの人こういうタイプでしょ、私嫌い」と言ったり、さっきまで楽しそうに一緒にランチを食べていた人がその場からいなくなると、途端に「ああいう人嫌なんだよね」とか言い出したり。
「男性って女性に誉められると喜ぶじゃん」
などいつの時代? と思う発言の数々。
しかも同意しないと不機嫌になるんです。
私はだんだん嫌気がさしてきて、ストレスも溜まっていきました。
そしてこのままでは良くないと思い、彼女と距離を取ることにしました。
ランチも1人でとるようにして、しばらくは落ち着いていました。
距離をとった私に、Aさんも特に近づいてくることもなかったので気にしてないのかなと思っていました。
ところがある日、別の同僚からAさんが人のスケジュールをいつもチェックしているという話を聞きました。
職場のシステムで個人のカレンダーがあり、ウェブ上で誰でも見ることはできるのですが、私のカレンダーを見に来た回数が異常でした。
閲覧者のログが残っていて、見てみるとそこにはAさんの名前がびっしり!
毎日欠かさず、1日で多い時には7回も見に来ていました。
就業は8時間なので、1時間おきくらいにチェックしているということです。
気にして見るようになると、私が別の人と席を立ったりすると、すかさずチェックしていることに気づきました。
私が何をしているか気になって仕方がないようです。
正直カレンダーを見られたところで何がわかるわけでもないのですが、少しでも情報を得ようとしているのか、話している内容も聞き耳を立てられていると思うと恐怖を感じました。
それからすぐ、新型コロナの影響で在宅勤務になり、Aさんには会わずに済むようになりました。
しかしカレンダーチェックは継続しており、怖くて震えました。
そんな怖い人としばらく仲良くしていたなんて...見る目がない自分に落ち込んでいます。
在宅勤務は今も続いているので、このまま私のことを忘れてほしいと願うばかりです。
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