61歳、はじめてのひとり暮らしは「寂しくないのか?」/中道あん

20代で結婚、2男1女を授かり、主婦として暮らしてきた中道あんさん。でも50代になると、夫との別居、女性としての身体の変化、母の介護...と、立て続けに「人生の転機」が訪れます。そんな激動の中で見つけた「50代からの人生を前向きに過ごすためのヒント」。

先ごろ、ひとり暮らしをはじめたという中道あんさん。住み慣れた家を離れ、引越した先での新しい暮らしをどのように感じて過ごしているのでしょうか。

【前回】その1時間を体のために。シニアの睡眠は健康のバロメーター

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30年間住み慣れた家を出て、ひとり暮らしを始め2カ月が過ぎました。

「そろそろ、寂しくなるころなんじゃないの?」と言われることもありますが、答えは「とんでもない~パラダイス!」です。

そもそも、気ままで自由が大好き。

私が考える自由とは自分のことは自分で決められる、そして、自分で責任を負うことができる上にある選択が自由を作り出すと思っています。

寂しさって誰かから何かを与えてもらうのを待っているから感じるもので、そもそも人は「ひとり」なんだという思いがあれば、「孤独」を受け容れられます。

50代をすぎれば、望むかどうかは別として「ひとり」になる人が増えてくる世代だし、考え始める人も少なくはありません。

これまで、私は子どもと暮らしていましたが、子どもがそれぞれ独立していく中で、今の住まいに残ってひとり暮らしを始めたからといって、そこまで人生に変容が起きるとは思えませんでした。

だから思い切って引越したのです。

「人生を変えたければ引越しすべし」と聞いたことがありますが、しかし、人というのは「変わる」ことへの不安は大きいものです。

その不安の元をあぶり出して解消できればいいのでしょうが、不安とは心配ごととはちがい実体のないものです。

思考のクセでもあるので、消してもすぐに現れてきます。

なんとなく、気持ちがザワザワするといった時には、「また、悪い癖がでてきた」と気づいてあげること。

そして、一旦そこから抜け出すために、呼吸を整えたり、目の前のことに集中したりして、そのザワザワを深追いしないことが大事です。

私もはじめてのひとり暮らしで「家賃を払えるだろうか?」と不安になりました。

お金の不安は奥が深くてこびりつきやすいので繰り返し不安の種となって出現します。

とはいえ、世の中の人は家賃や住宅ローンを払っている人がほとんどです。

なのに、不安を感じさせず平気な顔して住居費にお金をかけていられるのはどうしてだろう?と考えてみました。

すると、「そうか、その金額を払える人になる、"あたりまえ"になれば不安は消える」と気づいたのです。

それで不安に思うことはなくなりました。

このように、ものごとが"あたりまえ"になれば、ネガティブな感情は薄まっていきます。

また、ひとりでいることの寂しさも慣れれば感じることも無くなるでしょう。

私はひとり暮らしとはいえ、愛犬がいますのでまったくのひとりではありません。

こうして、今もコラムを書いている隣で、椅子の上に寝そべって仕事が終わるのを待っています。

寝る時も1つのベッドにくっついて寝ています。

ときどき、遊んでほしいというしぐさをしたり、ストーブをつけてと鼻鳴きしたり、言葉は話せませんがコミュニケーションをとったり愛情を示したりすることで、幸せを感じています。

おかげで、朝夕の散歩をすることで運動不足にはならないし、自分が寝込んでしまったら世話ができないので健康管理にも気を配っています。

・適度な運動をして足腰を鍛える

・健康管理をして風邪をひかないようにする

これらは、寂しさの芽を摘み取る行動だと思います。

ポジティブな毎日を送っていると寂しさを感じにくくなります。

あとは、家具や食器、アートや植物など自分の好きなものでこだわりを持って部屋作りをすることもポジティブになる秘訣です。

自宅に帰ってきて、ごちゃごちゃといろんな物が散らかっていると、それだけで気分が滅入りませんか?

好きなものに囲まれたすっきりした空間をつくることは、それ自体が楽しいものです。

コップ一つでも好きなもので飲むと気分だって上がります。

こだわりのソファやラグを置くだけも「早くおうちに帰りたい!」という気持ちになるのではないでしょうか。

また、部屋をおしゃれにキレイにしておくだけで、友人や家族を呼びたくなるものです。

私も、それまでの家にはなかったワインクーラーやグラスを新居には揃えて準備しており、さっそく友人たちを招待しました。

ひとり暮らしを寂しいものにするかどうかは、結局は感じ方なので自分次第ですね。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
記事に使用している画像はイメージです。
 

中道あん

「女性の生き方ブログ!50代を丁寧に生きる、あんさん流」主宰。Ameba公式トップブロガー。20代で結婚、2男1女を授かる。結婚22年で夫と別居。55歳「自分らしく生きたい女性のための発信塾」を起業。4歳になるイングリッシュコッカースパニエルと日々の暮らしを楽しんでいる。著書に『ビバ!還暦 60歳海外ひとり旅はじめました』(主婦の友社)、『昨日とは違う明日を生きるための 新しい幸せの始め方』(KADOKAWA)、『50代、もう一度「ひとり時間」』(三笠書房)などがある

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『ブログをライフワークにしてお金と自由を生み出す方法』

(中道あん/自由国民社)

何歳から始めてもいい! 文章であなたの“好き”をお金に換える。コネなし・人脈なし・お金なしでもできる! あなたの「好き・特技」をお金に換えて自由を生み出す方法と行動がこの1冊でわかります! 50歳からブログを始めて、エイッとビジネスにまで発展させたあんさん流「ブログを使って人生を好転させる方法」


『ビバ!還暦 60歳海外ひとり旅はじめました』

『ビバ!還暦 60歳海外ひとり旅はじめました』

(中道あん/主婦の友社)

還暦記念にとうとう海外ひとり旅にチャレンジ。しかも、ずっと憧れだったパリ! ホテルは? 言葉は大丈夫? 現地で何をする? ドギマギしながら準備をし、いざ出発! にわかパリマダムのクスッと笑える、繰り返し読みたい大人のリアル旅エッセイ。


『「誰かのために」を手放して生きる』

『「誰かのために」を手放して生きる』

(中道あん/自由国民社)

これまで「家族のために」生きてきた自分に、革命を起こしてはみませんか。そろそろ自分を大切にして自由を謳歌していい。50歳からは心の贅肉を落として軽やかに生きよう。


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『50代、もう一度「ひとり時間」』

(中道あん/KADOKAWA)

20代で結婚、2男1女を授かり、主婦として普通に生きてきた。でも50代になると人生の転機が頼まれもしないのに訪れる。夫との別居、母の介護、女性としての身体の変化、子どもたちの成長。そこから見つけた「ひとりの楽しみ」をあますところなく伝え続ける、「あんさん」流のアラフィフライフ。50代からの人生を前向きに過ごすためのヒントが満載。

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