下半身の見た目に大きく影響する「下肢静脈瘤」。足にボコボコができたり、青い血管がウネウネしたりするなど、気になっている方もいるのではないでしょうか。
軽症の場合、セルフケアで症状を軽くすることができます。今回は、お茶の水血管外科 クリニック院長の広川雅之(ひろかわ・まさゆき)先生に、「足の血流を改善し筋力がつく体操のやり方」を伝授してもらいました。
※この記事は『毎日が発見』2021年7月号に掲載の情報を再構成してお届けします。
足の血流を改善し、筋力がつく2つの体操
足の血管がボコボコと浮き出たり、つらいむくみが起こる下肢静脈瘤。
その治療法には2種類あります。
一つは血管を直接処置する治療。
これは医療機関で行います。
もう一つは体操やマッサージなど自分で行うセルフケアです。
「実は、下肢静脈瘤と診断されても軽症から中等症であれば、セルフケアで治したり症状を軽くしたりすることができるのです。私のクリニックにいらっしゃる患者さんも、約8割の人は軽症で治療が必要なかったり、セルフケアで症状が軽くなります。そのため、診察に来るのは初診の1回だけという方も多いのです」と広川先生。
まず基本の体操から行ってみましょう。
基本のゴキブリ体操
下肢静脈瘤が気になったらまずはこの体操を始めましょう。
抜群の効果が期待できます。
(1)あおむけになって足は肩幅に開き、両手は体の脇に置きます。
【Point】
できるだけ体の力を抜いて、リラックスした状態で始めましょう。1日の締めくくりに、夜寝る前に布団の上で行うのもおすすめです。
(2)両手・両足を天井に向けて上げます。手と足は床に対して垂直になるようにして、30~60秒間、手足をブルブルと小刻みにゆすります。これを3回繰り返します。
【Point】
手足に力を入れないよう、できるだけ脱力して手首や足首を小刻みにゆすりましょう。