長年、痛みを研究・診察してきた"痛み専門ドクター"富永喜代先生による「10秒神経マッサージ」を紹介します。ひどい痛みで指が曲がらない、握る動作がつらい、関節が太くなったり指が変形したりしてしまった...そんなお悩みをお持ちの方におすすめです。
※この記事は定期誌『毎日が発見』2021年12月号に掲載の情報の再配信です。
へバーデン結節/ブシャール結節のおもな症状&特徴
□ 指を動かすたびに痛み、指先がしびれる
□ 指の第一関節、または第二関節にコブ(結節)ができる
□ 指にぎゅっと力が入れられない
□ 特に朝、指がこわばって動かしにくい
□ 指先が特に冷える
ばね指のおもな症状&特徴
□ 指の曲げ伸ばしがしにくい
□ 引っかかりを感じ、ばねのように指が跳ね上がる
□ 曲げていた指を伸ばそうとすると指が跳ね上がる
□ 指に痛みや腫れがある
□ 親指、中指、薬指に起きることが多い
ドゥケルバン病のおもな症状&特徴
□ 物を持ったときに親指の付け根にピリッと痛みを感じる
□ 親指を広げたり、力を入れたりすると手首の親指側に痛みを感じる
□ 妊娠中や産後、更年期の女性に多く見られる
□ 手首や手指をよく使う仕事の人、スポーツなどによる使い過ぎで起きやすい
長年、痛みを研究・診察してきた富永先生が考案したのが「10秒神経マッサージ」です。
「これは、手指の表面近くを通っている神経ポイントに10秒間刺激を加える、という方法です。そもそも手指がしつこく痛むのは『痛みが指の関節や筋肉を硬くし、血管を収縮させてしまう』→『血流が悪くなるため、酸素や栄養分が体に届かなくなる』→『患部の組織が痩せて硬くなり、痛みがますます強まる』という悪循環ができあがってしまっているから。このマッサージで神経ポイントに刺激を与え、痛みをやわらげることで、痛みの悪循環を断ち切ることができるのです」
ヘバーデン結節/ブシャール結節に
5指の関節の両脇
関節は手や指の痛みにダイレクトに効く神経ポイント。痛む指そのものに10秒神経マッサー
ジを施すことで高い効果を発揮します。爪の跡がつくくらいの強さで刺激を与えるのがコツ。
【神経ポイント】
指の第一関節、第二関節の両脇
【How to】
神経ポイントに爪を立てて、矢印の範囲を縦に強めにこする。関節の右側と左側を10秒間ずつ、親指から順番に5指すべてに行う。