「母が通う社交ダンスがしばらくの間、お休みになってしまいました。はじめのうちは、しょんぼりしていた母ですが、急に『ウォーキングを始める』と言い始めたのです。ウォーキング仲間もでき、楽しそうに話す母の様子に娘の私もうれしく思っていたのですが...」

まずは1日30分を目標にウォーキングを始めた母

78歳の母のことです。

母が通っている社交ダンスのサークルが、ダンススタジオの内装工事をするため、しばらくの間、休みとなりました。

ダンス好きの母は、最近少ししょんぼりしています。

「ダンスはいっこうに上達しないけれど、行くのが楽しい」

そんな風に言ってたなぁ。

面白くなさそうに庭仕事をして気を紛らわせている姿を見ると、私もため息が出てしまいます。

しかし、新しい趣味を勧めてみようかと思いながらも、自分の日常に流されてしまっていました。

するとある日、母がこんなことを言いだしました。

「このまま運動不足が続くと、サークルが再開したときに踊るどころじゃなくなっちゃうよね。だからね、ウォーキングを始めてみることにした」

笑いながらそう言いだしたのです。

うちのすぐ裏は田んぼ道になっていて、車もほとんど通らない絶好の散歩コース。

近所の人も歩いているから、話をする機会も増えていいかもしれないと思いました。

母は早速スニーカーを買いに行き、1日30分を目標にウォーキングをスタートしました。

私は「ただ歩く」のは間が持たなくて音楽を聴きながらでないと嫌なのですが、逆に母は黙々と歩くのが楽しいとのこと。

8月に入った頃にはすっかり習慣になり、普段の生活では顔を合わせる機会がない「ウォーキング友だち」もできたようでした。

そして毎日、夕食の時に、ウォーキング友だちの話題を楽しそうに話すようになった母の姿を見て、私はうれしく思っていました。

しかし、笑っていられたのも束の間。

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