【整形外科医が教える】足のつりと痛みのメカニズム。筋肉から発せられる「助けて!」のサイン
夜中に突然襲ってくる、ふくらはぎの激痛……。「こむら返り」は、ふくらはぎの筋肉(腓腹筋)がけいれんを起こし、強く縮んだまま戻らなくなってしまう状態です。その気になる原因について、足専門の整形外科医・北城雅照先生は「血流の悪化と、筋肉のセンサーの誤作動」だと指摘します。そこで今回は、数多くの足の悩みに向き合ってきた北城先生の新刊『足の名医がついにたどりついた こむら返りと手足のつりリセット法』(アスコム)をもとに、こむら返りの原因や予防法、そして血流を改善して“つらない体”をつくるヒントをお届けします。「また今夜も起こるのでは……」という不安を解消し、朝までぐっすり眠れる毎日を取り戻しましょう!
※本記事は北城 雅照 (著) による書籍『足の名医がついにたどりついた こむら返りと手足のつりリセット法』から一部抜粋・編集しました。
こむら返りの正体は筋細胞からのSOSだった!
では、もし腱紡錘が、加齢や疲労、そのほかのさまざまな理由で誤作動を起こし、「縮みすぎているよ!」という信号を脊髄に送らなかったらどうなるでしょう?
正解は、「筋肉はどこまでも縮もうとする」です。
筋肉がギュッと縮むと、血管まで圧迫されて血流が悪くなります。血流が悪くなると、筋紡錘への血流も低下するため、さらに誤作動が生じやすくなります。
血流の低下により筋肉に必要な酸素が届かなくなり、プロスタグランジンと呼ばれる物質をはじめ、細胞が「助けて!」と「異常事態を知らせる物質」をどんどん出します。
もうおわかりでしょう。この物質が鋭い痛みの原因であり、これこそが、こむら返りの正体なのです!
筋肉のつり(筋けいれん)は、体を動かす筋肉ならどこでも起こる可能性があり、すべてが「腱紡錘」の誤作動に起因します。
指、腕、お腹、お尻など、場所を選ばずに発生しますが、実際には、ふくらはぎ、すね、足の裏など、足で起こることが大多数。
なかでも、とくにふくらはぎがつりやすいのには、いくつかの理由があります。
まず、「抗重力筋」と呼ばれるふくらはぎの筋肉は、立ったり歩いたりするためにつねに働いている筋肉なので、疲れがたまりやすいこと。さらに、心臓から遠いため、血流が悪くなりやすいという点も関係しています。
そして、足元は冷えやすいということも大きな要因。冷たい空気は下にたまりやすく、血流が滞ることで筋肉が固まり、こむら返りが起こりやすくなるのです。
さらに、寝ている間は体温が下がりやすく、足が冷えて血流が悪化しがち。
これらの要因が重なり、「夜中にいきなり足がつった!」という現象につながるんですね。


