体は大きいけれど、リュウ君はまだオムツが取れない。でも、オムツ替えをするときジロジロ好奇心で見たりしないで、「こういう子もいるんだ」と、多様性の一つとして受け入れられるようになってほしいという。
――食べすぎなのが心配という悩みが共感されないのは意外でした。これ以外にも「食べすぎ問題」のエピソードがあるそうですね。
まるさん(以下、まる) 最近は、選り好みを覚えて、残すこともありますが、親戚の家に遊びに行ったときのことです。お寿司を出してくれたんですが、私と一緒に食べるお寿司を半分以上と、おかずを食べようとして止められたこともありました。私と息子のご飯を用意したら、量が多い私の分をとったり、ファミレスのキッズセットじゃ足りなくて私の分に手を伸ばしてきたりすることもあります。
――本当によく食べるんですね(笑)。
まる でも、私自身も子どもの頃はよく食べる方で、母の話では、兄と私で量の違うご飯を用意したら、量が多い兄の器を勝手に取って食べていたそうです。息子の行動も血筋だな...と感じました(笑)。
――イヤイヤ期が来たときどう思いましたか?
まる 「お、やっと来たか!」と思いました。SNSなどでよその家庭のイヤイヤ期エピソードを見ていたくらいで、特に対策はしていなかったし、「自分の気持ちを出せるようになったんだ、大きくなったな」としみじみ感じていた気がします。というのも、息子は癇癪がなかったし、切り替えが早いので、そこまで大変に感じなかったんですよね。もちろん、場合によってはイライラすることもありましたが。
――リュウ君ののんびりしていて、切り替えの早い性格がいい方向に作用したのかもしれませんね。
まる でも一度、療育で椅子に座っていられず立ち上がってしまうため捕まえていたら、思いっきり息子に腕を噛まれた事があります。噛まれたところにしっかり歯形がついたし、後から紫色に腫れてしまいました。
一歩一歩、確実に成長していくリュウ君だけでなく、何かあってもおろおろしたりせず、落ち着いて受け止めるまるさん。2人で成長する姿が頼もしく、応援したくなりますね。
「どうしてうちの子が!?」と悩み、苦しみながらも、少しずつ成長する息子の姿に力を得て、一歩ずつ前に進んでいくまるさん。発達障がいを「障がい」ではなく「個性」と思えるほど子どもに寄り添い、一緒に成長していく姿を『シンママのはじめて育児は自閉症の子でした』で見守っていこう。