息子にはこんなにできないことがあるんだ...と落ち込みそうになるまるさん。しかし、最初はみんなこんなもの、長く通って何度も繰り返すうちにできるようになる。そう思えただけでも成果があったと思い直すことができた。
――療育に期待していたのに、リュウ君が一緒に動いてくれないことに焦る気持ちが伝わってきました。
まるさん(以下、まる) 本当に、療育に通う意味はあるの!? という気持ちでした。当時はコロナ禍だったため、集団の中での息子を見る機会が今までなかったんです。だから、リトミックに戸惑ったり、親子体操にも参加しない息子を見て、「この子は本当に発達障がいなんだ」と現実を突きつけられた気がしました。
――そんなときに療育の先生が仰った「しっかり通って、経験を積み上げていきましょう」という言葉は力になったんですね。
まる はい。その言葉通り数カ月通っているうちに、息子もその場に慣れてリラックスできるようになりました。今では最初の頃のように教室から逃げ出すこともなく、楽しんでいるようです。そうやって先生たちやお友だちと関係を積み上げていくことで、少しずつやり取りしたり、話を聞いたりできているなと思っています。
療育に通うことで少しずつリュウ君の成長を感じるようになっていったまるさん。しかし、今度はなかなか言葉を発さないリュウ君に焦ったまるさんが、ある強引な方法をとってしまい...。
「どうしてうちの子が!?」と悩み、苦しみながらも、少しずつ成長する息子の姿に力を得て、一歩ずつ前に進んでいくまるさん。発達障がいを「障がい」ではなく「個性」と思えるほど子どもに寄り添い、一緒に成長していく姿を『シンママのはじめて育児は自閉症でした』で見守っていこう。